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「アンプ改造のご紹介 その⑧」

Suhr Bella
bella_front.jpg

「サウンドシステムとチューブアンプのベストマッチを追求して導き出されたペアリングコンセプト、

システムポテンシャルを全開まで引き出すプラットフォーム型アンプ Bella」

なるほど、持ち込まれて最初に音を出した感想が「素直なアンプ」でした。

音にクセや偏った帯域も無くコンセプト通りのサウンド。

この素直さを残しつつ音を立体的に操れるよう手を入れました。

スピーカーを純正からELECTRO VOICE EVM-12Sへ交換もご希望でした。

コントロールはVOLUME/TREBLE/BASS/PRESENCEのみと至ってシンプル。

改造メニューは以下の通り。

・インピーダンスMOD 製品コンセプトからしてアン直はしない、
割り切ってINPUTはローインピーダンス専用に。
RETURN入力のインピーダンスもエフェクターにマッチングするよう見直しました。

・EQシフトとMIDDLE追加
EQの突いている周波数をより音楽的な効きへと変更、
MIDDLEは特定の周波数をブーストするのではなく上げていくと美味しい中域が前へ出る感じに。
各EQの効きはキビキビと働くように変化しており素早く狙ったサウンドに追い込めます。

・SHIFTコントロール追加
EQでセッティングした音色はそのままに音の重心を上下出来るコントロール。
ローエンドがしっかり再生されるEVM-12S搭載を見越してのご提案でした。

KANTER搭載
正相信号のみをブースト出来る特殊なブースターです。
ブースト量は僅かMAX3dbですがツマミ10時程度の位置、
ブースト量で言うとj若干1db程度でも驚きの効果が得られます。
音が立体的に変化しスピーカーの口径が大きくなって行く様な感覚は唯一無二の効果です。

IMG_1694.jpg

仕上げはキャビネット強化。

スピーカー最大の敵は振動です。

キャビネットが見た目にガタガタ動く訳ではありませんが、

音量が上がるにつれスピーカーが起こす微振動はキャビネットに伝わり

低音を奪い中域を濁らせ高域に歪みを発生させます。

キャビネットの徹底的に排除し振動するのはスピーカーコーンの前後ストロークのみ。

クリーンはよりクリーンに、

ドライブサウンドは余分なスピーカーディストーションを排除したピュアなドライブサウンドへ変化します。

大きな音にした時に耳障りな帯域が生まれるのは余分な振動が原因のひとつです。
IMG_1692.jpg
スピーカーケーブルをORBへ交換
IMG_1687.jpg

IMG_1690.jpg

完成後の音出しでもコンセプト通り基本のキャラクターは変えず、

音の出方が自在にコントロール出来る様になり

スケールの大きい奥行のあるサウンドへと変貌しました。

お引渡ししてから時間は経っていますが仕上がりにはご満足いただけいるようです。

Suhrのアンプは基本設計がしっかりしていて造りも良いので手の入れ甲斐があります。

昔OD-100にインピーダンスMODだけやった事がありましたが

今ならもっとブラッシュアップして新たなサウンドが構築出来るでしょうね。

良いアンプはそれだけ音色以外の伸びしろが大きいのだと思います。


この記事に関するお問い合わせやご相談は下記アドレスまで。

evaemis@power.email.ne.jp
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Author:evaemis
大阪でオリジナルエフェクターやエフェクトボード製作を手掛けるEVA電子楽器サービスです。

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