「アンプ改造のご紹介 その⑤」
今回は大胆にもビンテージアンプを改造した例です。
どちらも60年代中期のFENDERヘッドアンプです。
BASSMAN AMP

BAND-MASTER

ブラックフェイスのフェンダーアンプは如何にオリジナルを保っているかが価値の基準で
改造してしまうなんてとんでもないと言うのが一般的なご意見でしょう。
ごもっともです。
ただ現行のギターやエフェクターを織り交ぜたシステムとして考えた場合、
アンプがオリジナルのままでシステムが成り立つでしょうか。
難しいと思います。
ご紹介する2台のアンプは共にインピーダンスMODとEQシフトを施しています。
入力はローインピーダンスのみと割り切っています。
EQはもう少し突っ込んで「MIDDLE」を追加しています。
このMIDDLEは固定された中域の周波数を上げたり下げたりすると言うよりは、
ギターの肝になる中域を前に押し出す感覚で効きます。
後述するKANTERの効果との相乗効果でより音が立体的になります。
あくまでもアンプの持つキャラクターは崩さず現行機材との融合を考えて手を入れています。

ここからの改造はどなたにでもお勧め出来る改造ではないかもしれません。
SEND・RETURNの増設ですがかなり思い切っています。
なにせ片方のチャンネルを潰してそのジャックとツマミを
そのままSEND・RETURNに流用してしまうのですから。

ここまで手を入れる事に賛成した理由はアンプの歪みを最大限に活かせると判断したからです。
2台ともVOLUMEを上げるとナチュラルにドライブしフェンダー独特の素晴らしいサウンドが作り出せます。
このドライブサウンドに空間系を掛けたい場合どうしてもアンプ手前にエフェクターを配置せざるを得ず、
リバーブやディレイの後に歪みが来るのでどうしても空間系が濁ります。
その問題点を解消するための対策です。
単純にエフェクトループを増設すると問題があります。
歪みの加減はVOLUME操作のみで行うので歪ませたければVOLUMEを上げるしかありません。
単純なエフェクトループではSENDからの信号レベルがとんでもなく高いレベルになってしまい、
普通のエフェクターではすぐにクリップしてエフェクター内で音が割れてしまいます。
その問題点を改善するためにSENDとRETURNにそれぞれ独立したボリュームを備えています。
アンプのVOLUMEを上げて歪みを作り出した後にSENDボリュームで
エフェクターに入力出来るレベルまで調整する事が出来ます。
エフェクターのヘッドルームギリギリまでSENDボリュームを上げる。
レベルメーターの付いていないエフェクターだと
自分の耳で判断しなくてはいけないので難しい調整です。
最後はRETURNボリュームで全体の音量を調整します。
マスターボリュームの役割も兼ねています。
ここを絞りすぎるとパワー部に行く信号量が減ってしまうのでドライブ感が失われます。
結局それなりの音量を出さないとアンプがドライブしてくれないので、
自宅で鳴らせる位の小音量でアンプをフルテンにしたサウンドが
作り出せると言った美味しい話でもありませんのでご注意下さい。
またエフェクトループに繋ぐエフェクターのヘッドルームが狭いと
SENDボリュームを極端に絞らなければならないので古いエフェクターは要注意です。
出来ればギター直レベルとラインレベルに対応しているエフェクターが望ましいです。
しっかりとレベル管理が出来ればビンテージフェンダーの歪みに
最新のリバーブやディレイを美しく乗せる事が可能になります。
最後にKANTERについて。
http://www.evaemis.com/kanter2.html
簡単に説明するとKANTERは正相信号のみをブースト出来るエフェクターです。
ブーストと言っても3db程度ですので普通のブースターエフェクターの様な使い方は出来ません。
しっかり位相が管理出来る事が前提で常に正相で出力出来るシステムを構築する必要があります。
正相信号だけほんの少しブーストしてどんな効果が得られるのか。
音が立体的に変化し出音も速くなります。
スピーカーの口径が大きくなったように感じられ大きな音にしなくても
迫力のあるサウンドが作り出せるようになります。
文章では本当にお伝えし難い効果なので体感していただかないと伝わらないのが辛いです。
一旦組み込むと手放せなくなるエフェクターである事は保証します。
同様の改造はFENDER VIBROVERB REISSUEにも施しました。


以前ご紹介させていただいたオレンジのアンプにも。


当たり前ですがどんなアンプにも同様の改造が可能です。
EVA電子でシステムを構築する場合はあまり個別の音色に口を挟んでどうこう弄るような事はしません。
エフェクター個々に意見を出すのは位相が反転する場合くらいです。
「位相反転しないように処置までして使うのか」
「位相反転しないエフェクターに変更するか」
「使わないようにするか」
以上です。
限られた予算をどう分配し機材のポテンシャルを最大限引き出す事を考えて色々ご提案させて頂いております。
どちらも60年代中期のFENDERヘッドアンプです。
BASSMAN AMP

BAND-MASTER

ブラックフェイスのフェンダーアンプは如何にオリジナルを保っているかが価値の基準で
改造してしまうなんてとんでもないと言うのが一般的なご意見でしょう。
ごもっともです。
ただ現行のギターやエフェクターを織り交ぜたシステムとして考えた場合、
アンプがオリジナルのままでシステムが成り立つでしょうか。
難しいと思います。
ご紹介する2台のアンプは共にインピーダンスMODとEQシフトを施しています。
入力はローインピーダンスのみと割り切っています。
EQはもう少し突っ込んで「MIDDLE」を追加しています。
このMIDDLEは固定された中域の周波数を上げたり下げたりすると言うよりは、
ギターの肝になる中域を前に押し出す感覚で効きます。
後述するKANTERの効果との相乗効果でより音が立体的になります。
あくまでもアンプの持つキャラクターは崩さず現行機材との融合を考えて手を入れています。

ここからの改造はどなたにでもお勧め出来る改造ではないかもしれません。
SEND・RETURNの増設ですがかなり思い切っています。
なにせ片方のチャンネルを潰してそのジャックとツマミを
そのままSEND・RETURNに流用してしまうのですから。

ここまで手を入れる事に賛成した理由はアンプの歪みを最大限に活かせると判断したからです。
2台ともVOLUMEを上げるとナチュラルにドライブしフェンダー独特の素晴らしいサウンドが作り出せます。
このドライブサウンドに空間系を掛けたい場合どうしてもアンプ手前にエフェクターを配置せざるを得ず、
リバーブやディレイの後に歪みが来るのでどうしても空間系が濁ります。
その問題点を解消するための対策です。
単純にエフェクトループを増設すると問題があります。
歪みの加減はVOLUME操作のみで行うので歪ませたければVOLUMEを上げるしかありません。
単純なエフェクトループではSENDからの信号レベルがとんでもなく高いレベルになってしまい、
普通のエフェクターではすぐにクリップしてエフェクター内で音が割れてしまいます。
その問題点を改善するためにSENDとRETURNにそれぞれ独立したボリュームを備えています。
アンプのVOLUMEを上げて歪みを作り出した後にSENDボリュームで
エフェクターに入力出来るレベルまで調整する事が出来ます。
エフェクターのヘッドルームギリギリまでSENDボリュームを上げる。
レベルメーターの付いていないエフェクターだと
自分の耳で判断しなくてはいけないので難しい調整です。
最後はRETURNボリュームで全体の音量を調整します。
マスターボリュームの役割も兼ねています。
ここを絞りすぎるとパワー部に行く信号量が減ってしまうのでドライブ感が失われます。
結局それなりの音量を出さないとアンプがドライブしてくれないので、
自宅で鳴らせる位の小音量でアンプをフルテンにしたサウンドが
作り出せると言った美味しい話でもありませんのでご注意下さい。
またエフェクトループに繋ぐエフェクターのヘッドルームが狭いと
SENDボリュームを極端に絞らなければならないので古いエフェクターは要注意です。
出来ればギター直レベルとラインレベルに対応しているエフェクターが望ましいです。
しっかりとレベル管理が出来ればビンテージフェンダーの歪みに
最新のリバーブやディレイを美しく乗せる事が可能になります。
最後にKANTERについて。
http://www.evaemis.com/kanter2.html
簡単に説明するとKANTERは正相信号のみをブースト出来るエフェクターです。
ブーストと言っても3db程度ですので普通のブースターエフェクターの様な使い方は出来ません。
しっかり位相が管理出来る事が前提で常に正相で出力出来るシステムを構築する必要があります。
正相信号だけほんの少しブーストしてどんな効果が得られるのか。
音が立体的に変化し出音も速くなります。
スピーカーの口径が大きくなったように感じられ大きな音にしなくても
迫力のあるサウンドが作り出せるようになります。
文章では本当にお伝えし難い効果なので体感していただかないと伝わらないのが辛いです。
一旦組み込むと手放せなくなるエフェクターである事は保証します。
同様の改造はFENDER VIBROVERB REISSUEにも施しました。


以前ご紹介させていただいたオレンジのアンプにも。


当たり前ですがどんなアンプにも同様の改造が可能です。
EVA電子でシステムを構築する場合はあまり個別の音色に口を挟んでどうこう弄るような事はしません。
エフェクター個々に意見を出すのは位相が反転する場合くらいです。
「位相反転しないように処置までして使うのか」
「位相反転しないエフェクターに変更するか」
「使わないようにするか」
以上です。
限られた予算をどう分配し機材のポテンシャルを最大限引き出す事を考えて色々ご提案させて頂いております。
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