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アンプ改造ご紹介 その②

今回は「Marshall JTM45 Reissue」です。
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Reissueシリーズは1959・1987X・JCM800は定番で何台か送り出しましたが、

JTM45は触るのも初めてで興味津々でした。

既に改造が施されているとの事でインピーダンスMODとチャンネルリンク改造だけの予定でしたが、

音を出してみると「うーん・・・どこがどう変わっているんだろう?」と言った印象。

中を見てみるとコンデンサや抵抗などのパーツがふんだんに交換されていました。

音色はノーマルに比べれば変わっているのかもしれないけれど

初めてJTM45を弾く私にはよくあるリイシューマーシャルで、

リイシュー特有の立ち上がりの悪さや基盤臭さが感じられました。

「必ず期待以上に仕上げますからインピーダンスだけじゃなくて

EQシフトとポイントトゥポイントもやりましょう」とお客様にお伝えし承諾を得ました。

改造を終えて音を出してみると「オオーーメッチャ良い!」一人で声を上げる程の出音。

立ち上がりが速くEQも狙った方向にキビキビ効く、

基盤臭さが抜けて幕が一枚も二枚も取れた垢抜けたサウンド。

前に施していた改造内容も本領を発揮出来たのかもしれません。

JTM45が持つ音の柔らかさが心地良く耳障りな周波数が無いスムーズなドライブサウンド。

インピーダンスMOD・EQシフト・ポイントトゥポイントで音の出方を変えてあげると

目詰まりしていたサウンドが一気に吐き出され秘めたるポテンシャルが解放されます。

このクラスのマーシャルやフェンダーは基礎設計が良いですから音の出方を整える事で、

皆さんがイメージするマーシャルやフェンダーのサウンドに近づける事が出来るひとつのご提案です。
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アンプ改造ご紹介 その①

アンプ改造のご依頼が続いておりますので何回かに分けてご紹介したいと思います。

改造したアンプ全てをご紹介出来ないと思いますし時系列はバラバラです。

まずは一番直近に納品させていただいた2台をご紹介します。

FENDER 59’BASSMAN LTD
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最初のお問い合わせはお電話で「マスターボリュームを取り付けてほしい」だったと思います。

チャンネルリンク改造と合わせてご説明し

最終的にはEQシフト・ポイントトゥポイント・インピーダンスMODと更に

リバーブ取り付けまでご依頼いただけました。

過去記事→「FENDER BASSMAN マスターボリューム取付とチャンネルリンク」

定番改造「EQシフト・ポイントトゥポイント・インピーダンスMOD」については

こちらをご参照下さい→「デジマート掲載 Marshall1987X Reissue
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もう1台 FENDER TWIN REVERB Reissue
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こちらも定番改造「EQシフト・ポイントトゥポイント・インピーダンスMOD」に加え、

裏パネルに元々改造して取り付けられていたマスターボリュームの取り付け方見直しも行いました。

このアンプの改造についてお話していると

「リバーブチャンネルに繋いだ時の音がしっくりこない」

「エフェクターを繋ぐと違和感があるので基本的にはアンプ直で使う」

このお客様は音色への拘りより感覚を大切にされる方なんだと思い位相とインピーダンスの話をしました。

お使いのストラトとリバーブチャンネルの関係は逆相ですと。

ノーマルチャンネルに繋いでしっくり来るのはリバーブやトレモロ回路がなくてシンプルだからではなく、

ストラトとノーマルチャンネルの関係が正相だからです。

リバーブチャンネルでなんとかならないかと思って色々なエフェクターを使って対策をすると

インピーダンスアンマッチが起こって余計に音ヤセを起こすからかえって逆効果ですよと。

理屈で位相とインピーダンスマッチングを理解しようとする方に

お電話やメールのやり取りだけでご理解いただくのは至難の業ですが、

弾いていて気持ち良いとか気持ち悪いと言う感覚をお持ちの方には

短いお話の中でストンと腑に落ちてご理解いただけるようです。

あとスタジオやライブで散々音作りに困った実体験を持っておられる方も話が早いです。

アンプ改造に加えてスタビライザーの必要性についてもお話しし、

PHC-VIC 30Vもセットでお買い上げいただきました。

まずはリバーブチャンネルの位相を合わせるために。

次にギター直用の「Hi-Z入力」とエフェクターを通した「Lo-Z入力」を最大限活用するためにです。

エフェクターをONにすればギターの信号はローインピーダンスLo-Zに変換されます。

エフェクターを通せばローインピーダンスになるからなんでもいいわけではありません。

いかにギターからの微弱なハイインピーダンスHi-Z信号をロス無くアンプに伝えるかが重要です。

スタビライザーは位相制御はもちろんですが音の情報量が圧倒的なので

アンプから音を出した時の「音の出方」が全然変わります。

アンプ直だけでは決して得られないギター本体の鳴りと

プレーヤーのタッチとニュアンスを根こそぎ引っ張り出します。

スタビライザーとモディファイしたアンプ、これだけでも立派に完成されたサウンドシステムです。

巨大なエフェクターボードやラックシステムを並べた物だけがシステムではありません。

アンプ2台とも無事納品を済ませた後すぐにお電話をいただき

「すごく満足している」とうれしいお言葉もいただけました。

EVAにご相談に来ていただけるほとんどの方が一通り機材も揃えており、

音色への拘りも人一倍強く持っておられる方ばかりです。

だからこそ一旦目先の音色の変化は横に置いて

「音の出方」に拘ってみてはいかがでしょうとご提案しています。

音が抜けない原因は位相、音が痩せる原因はインピーダンスアンマッチ、

ギタリストベーシストが抱える永遠の悩みでもあるこの2つの根本原因を取り除いてあげると

ご自宅でギターやベースを弾くのが楽しくなるのはもちろん、

スタジオやライブで見える景色まで変わって来ますよ。
プロフィール

evaemis

Author:evaemis
大阪でオリジナルエフェクターやエフェクトボード製作を手掛けるEVA電子楽器サービスです。

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