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そこに鳴る 藤原美咲さんのベースシステムについて「エフェクターボード・アンプ・ワイヤレス編」

事前にギターもベースもしっかり位相を合わせた上で

去年7月末に初めてライブを観させていただきました。

ライブを観た上で感じたサウンドに関する問題点や課題を正直にお伝えしました。

・同期とドラムサウンドに負けていてギター・ベースの存在感が奥まっていて薄い

・歪みのエフェクターを3種類使い分けているが聞いている側ではその違いが全く分からない

・音の輪郭がボヤけていてせっかくのテクニカルなフレーズが聞き取りづらい


志雄さんのドラムはトリガーも使いキックの音が輪郭も

ハッキリしていてがバシバシ前に面で飛んで来る、

同じく同期も音が面で飛んでくるのに比べ弦楽器隊は音が点で鳴って飛んで来ない。

バンドとしての演奏は非常に高度でテクニカルなのに

ライブでその実力とサウンドが比例せずもの凄くもったいなく感じたので、

エフェクターボードとヘッドアンプ全てに手を入れる提案をさせていただきました。

エフェクターボードとアンプにどう手を入れたのかは

以前ブログに記事にした内容をそのまま実行しました。

「ベースシステムについて」←クリック

2018年3月のブログです、合わせてお読みいただければと思います。

このブログ内容にあるアンプヘッドまで含めたサウンドシステムの構築です。

去年の9月に機材をお預かりし一気にエフェクター全てをアンプをモディファイしました。

手を入れた機材のサウンドを確認する機会は10月のツーマンライブでした。

じっくりサウンドチェックも出来るのでリハーサルからお邪魔しました。

ひとつ気になっていた点がベース本体と

ワイヤレスのインピーダンスマッチングの問題です。

ベースはアクティブで使用しておりワイヤレス送信機とインピーダンスが合いません。

ベース本体アクティブLo-Z出力→ワイヤレス送信機Hi-Z入力。

ベースをパッシブで使用すると

Hi-Z出力→ワイヤレス送信機Hi-Z入力でマッチングします。

ワイヤレス受信機もアクティブ専用と割り切って

インピーダンスMODしようと試みたのですが、

最近の送信機の小型化はすさまじく基盤に手を入れる余地が無く諦めていました。

まぁ1箇所くらいインピーダンスが合わなくても大丈夫だろうと思っていました。

リハーサルで一度アクティブとパッシブを切り替えて音出ししてもらいました。

私自身はやっぱりパッシブでワイヤレスとのインピーダンスが

マッチングしているサウンドの方が良いと思ったのですが、

アクティブサウンドの方がバンドに合っていると藤原さんと鈴木さんの意見を尊重し、

その日のライブはアクティブで演奏しました。

しかしいざライブが始まって聞いていると確実にベースサウンドは良くなっているのですが、

同じく手を入れたギターサウンドに比べ所々音に不明瞭な部分があり凄く気になりました。

後日再び機材をEVAに持ち込んでもらいひとつテストをしてみました。

ベースとワイヤレス送信機の間に「Lo-Z to Hi-Z Converter FS-2」を挟んで

強制的にインピーダンスマッチングを取る方法と

パッシブに切り替えて直でマッチングする方法。

やはりパッシブで直に送信機と?ぎマッチングさせた方が

弾き心地としてしっくり来るとの結果でした。(タッチがしっかり表現出来る)

一度パッシブに切り替えて音作りを見直そうと言う事になりました。

それからライブを毎回PAブース辺りからカメラで撮ってもらい

その都度会場での音を動画で確認させてもらいました。

間違いなくパッシブで演奏している音の方がギター・ドラム・同期に負けず

ハッキリとした輪郭で音が前に飛んでいる事がカメラ越しでも確認出来ました。

以前アクティブで演奏していた頃の動画と比べてもその違いはよく分かりました。

考えてみれば最初っから音ヤセした状態で音作りしているのですから当然の結果でした。

その後も藤原さんから色々なサウンドメイキングの相談が寄せられます。

それを一気に解決してしまおうと藤原さんに提案し新しい機材を開発する事になりました。

もうすぐ完成します。

つづく
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そこに鳴る 藤原美咲さんのベースシステムについて「位相合わせ編」の補足です。

当たり前の様に「正相」「逆相」と書いていましたが、

そもそも「正相」だったらどうなるの?「逆相」だったらどうなるの?

そこの説明が全く無いままダラダラ書いていましたので、

ブログの意味がさっぱり分からないかと思い補足させていただきます。

弊社WEBに詳しく説明はしているのですがここではザックリ簡単に書いてみます。

「位相」とは音の向く方向だとお考え下さい。

正相」だと音が前に進むが「逆相」だと音が後ろへ進む。

アンプを鳴らすスピーカーは表からも裏からも音が出ますので

ベース単体だと「正相」か「逆相」か中々判別出来ません。

ただアンサンブルとなると一転「逆相」だった場合の弊害が露出します。

ドラムのキックは後ろから叩いて前に音を飛ばすので常に「正相」です。

アンサンブルではこのキックの音が基準となります。
キック

もしベースが「逆相」だと鳴らす帯域の被るキックと互いに音を打ち消しあってしまいます。

ba_n.gif

打ち消しあうと言っても音が完全に消える訳ではありませんが、

音ヌケが悪くなり非常にリズムが取り辛くなります。

ベーシストはリズムが取り辛くなりドラマーはベースのモニターがし辛くなります。

ステージではベーシストは自分の音が抜けて来ないのでアンプの音量を上げすぎてしまう、

それでも聞き取り辛いドラマーがモニターでやたらベースをもっと返してくれと言う。

典型的な「逆相」あるあるです。

正相」「逆相」がぶつかり合い音を打ち消し合うのは原理原則の問題なので、

アンプやエフェクターでいくら音色をイジッてもベース音ヌケ問題は解決しません。

だからEVA電子ではまず「位相」を調べる所からスタートします。

アンサンブル全て音の進む方向を前に向かう様揃えるのです。

all_p.gif

この環境になるとウソの様に演奏がし易くなります。

アンプから出す音量も最小限で済むのでボーカルやコーラスワークの練習も捗ります。

まず環境を整えてから「音作り」をスタートしましょうと提案しています。

出音の位相を考えてモノ作りがされていないので

正相」で出てたらラッキーと言うのが現状です。

ベーシストの音作りの悩みの根本が「位相」問題なので

これが解決した途端ベーシストの皆さんは来なくなってしまいます(笑)

ここからが本当のスタートでもっと突っ込んだベースサウンドメイキングを

長年構想していて構築したかったのですが中々その機会が訪れませんでした。

藤原美咲さんとの取り組みでようやくその機会が訪れたので

何度かに分けてでもブログで紹介しようと思ったきっかけです。

また近日更新させていただきます。

そこに鳴る 藤原美咲さんのベースシステムについて「位相合わせ編」

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ベースマガジン2019年3月号に藤原美咲さんの機材が紹介された事を記念して、

現在のシステムに至る経緯を何回かに分けて紹介させていただきます。

ベースサウンドメイキングの悩みの解決のヒントになればと思います。

最初はバンドのギターボーカルである鈴木重厚さんから

製作中の音源を聞かせてもらった所から始まります。

ベースが逆相でした。

ベース本体がアクティブと言う事で出力が

逆相なのだろうと思いその場でD・Iを貸し出しました。

2PHASE CONTROL D/I(BPHC-1)
direct_box_2phaase.gif
このD・Iの位相切り替えスイッチをINVERT側にしてスタジオで試してもらう事に。

「ベースの音抜けが良くなった」と報告をもらえたのでこれで解決かと思ったのですが。

後日「ライブではベースの音が抜けなくなっている」と報告を受けたので

これはおかしいと思い藤原さんに全ての機材を持ち込んで来店してもらいました。

お会いするのもこれが初めてで去年7月のお話です。

ベース本体、エフェクターボード、アンプ全ての機材の位相を調べました。

調べてみると結構なレアケース。

ベース本体がアクティブ・パッシブ切り替え可能なのですが、

アクティブ時は正相出力でパッシブ時は逆相出力でした。普段はアクティブで使用。

エフェクターボードに入っているエフェクターは特に問題無し。

アンプは逆相出力。

なるほど、これでスタジオとライブで体感した違和感の原因が分かりました。

・D・Iを貸し出す前のスタジオでの位相

元々のスタジオ位相

・D・I貸し出し後のスタジオでの位相

スタジオ位相正相
※DIのアンプ側出力MONI OUTの位相を反転

スタジオではこれで出音が正相になったのでプレイし易くなったんです。

しかしライブではダメなんです。D・Iで位相を切り替えた事で外音に悪影響が。

・D・Iを貸し出す前のライブでの位相

元々の位相

・D・I貸し出し後のライブでの位相

アンプ正相・PA逆相
※DIのアンプ側出力MONI OUTの位相を反転、PA側出力XLR OUTの位相を反転

D・Iで位相を切り替えた事で外音をわざわざ逆相にしてしまっていました。

藤原さんが感じた違和感は全く正しかったのです。

どちらにしてもアンプの出音とステージモニターの出音が正相と逆相で

打ち消しあっていたのでかなり演奏し辛かったのではないでしょうか。

調べてようやく分かった事なのでここからが 2PHASE CONTROL D・I 本領発揮です。

次回ライブではアンプ側と卓側の位相を別々に切り替えて各出力の位相を揃えます。

・次回ライブでの位相

アンプ正相・PA正相
※DIのアンプ側出力MONI OUTの位相を反転、PA側出力XLR OUTの位相はそのまま

これでギターもベースもバッチリ正相でライブが出来ます。

位相を合わせてからが音作りの本格的なスタートです。

そして7月末に初めてライブを見させていただく事に。

つづく。
プロフィール

evaemis

Author:evaemis
大阪でオリジナルエフェクターやエフェクトボード製作を手掛けるEVA電子楽器サービスです。

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