KEMPER プロファイリング SCHON氏 ライブ用リグ製作
前回のブログ「KEMPER インピーダンスMOD 比較音源」は
あくまでオマケで本編はこちら。
去年の9月OHAYO STUDIOにご協力いただきSCHON氏とライブ用リグを製作しました。
フェスやイベント出演の際アンプシステムを持ち込めない時はKEMPERを使っています。
しかしそのサウンドには大いに不満があり、
なんとか納得行くサウンドに出来ないかと言うご相談から始まりました。
まず事前の準備として既にインピーダンスMODされている
KEMPERにもう一段階手を入れました。
リグ製作専用機と割り切って背面のMIC入力のインピーダンスを見直し、
マイクプリアンプとのインピーダンスマッチングを最適化しました。
MIC入力はリターンやオルタナティブ入力と共用なので
再MOD後はエフェクターなどの楽器を繫ぐには低すぎる値となります。
次にアンプの準備。PEAVEY5150Ⅱオレンジカウンティ&EVAインピーダンスMOD。
当時はツアー中につきアンプを持ち出す事が難しかったため
全く同じ改造を施しているアンプをお借りしました。

いつもお世話になっている
LOUDSTORMギター&ボーカルMATS氏からお借り出来ました。

キャビネットもSCHON氏がライブで使用している
SONICBOOM製がスタジオに常備されており、
スピーカーもEVM-12LとVINTAGE30と同じスピーカーがインストールされています。
マイクもライブで使用されているSM57とゼンハイザーを使いました。

ギターとKEMPERの間にはPHC-VIC 30Vのみ使用しています。

録りに一番肝心なマイクプリアンプはEVA MicPreampを選びました。
音色云々では無くキャビから出ている音を
そのまま封じ込める事が出来ると判断し選びました。
マイクが2本なので2台用意しました。

KEMPERを使っているライブを何本もいくつかのバンドで見て来ましたが、
アタックが聞こえないので本人のタイミングで弾いているように見えず気持ち悪い。
(逆相はお話にならないが正相でもそう聞こえる)
巻き弦のテンション感が無くテロンテロンホヨンボヨンな締りの無いリフの刻み。
ピッキングのダイナミクスが表現出来ていないので音が均一化されいつまらない。
など色々不満がありわざわざここまでやる運びとなったのです。
SCHON氏もKEMPERを使ったライブではニュアンスが全く出せないので、
常に全力でプレイしてしまいライブ後は腕に疲労が蓄積されると言っていました。
しかし疲労が蓄積されるほど力を込めて弾いているのに見ている方には伝わっていない。
こんな悲しい事はありません。
ニュアンスが表現出来ないのは結局リグ製作時における
機器同士のインピーダンスマッチングの問題なので、
その根本原因を徹底的に取り除き今回のリグ製作に至ったわけです。
今回の音源はその製作したリグで前回同様3種類の入力方法の違いを比較したものです。
まずはギターからノーマルインプットへ直接入力したサウンド
ハイインピーダンス出力のパッシブギターと
ノーマルハイインピーダンス入力でインピーダンスはマッチングしています。
ギターからSSPH-HG2を介してノーマルインプットへ入力したサウンド
ギターからSSPH-HG2を介してインピーダンスMODされたインプットへ入力したサウンド
どうでしょうか。サウンドクラウドで前回UPした比較サウンドと比べてみて下さい。
https://soundcloud.com/evaemis
音の重心が一気に低くなりアンプが大きな音で鳴っている
臨場感が再現出来ていると思うのですが。
聞き所は音色じゃありませんよ!
音色だけに拘っているとこのブログの内容は絶対理解出来ません。
音の出方です。
音の出方を整備してあげればライブで表現したいサウンドが伝わるんです。
これはKEMPERに限った話ではありませんが、
とくにKEMPERはそのまま使っていると音の出方に問題が多いんです。
ただここまで追い込んでサウンドメイキングが
出来ると言うのもKEMPERの魅力でもあります。
こうしてSCHON氏と改めて比較音源を作っていて同じ感想を抱いたのですが、
前回の比較音源の時のように
「ノーマルインプット直」→
「ノーマルインプット+スタビ」→
「インピーダンスMODインプット+スタビ」
この順番で音の出方が向上していくのでは無く、
「ノーマルインプット+スタビ」→
「ノーマルインプット直」→
「インピーダンスMODインプット+スタビ」
ノーマルインプットを使った時の印象が入れ替わった事です。
これはノーマルHi-Zインプットでスタビライザーを
挟んでインピーダンスが合わない状況よりも、
パッシブギター直でHi-Z同士繋いだ方がフィーリングが良い。
これは完璧なインピーダンスマッチングでリグを製作すれば
より本物のアンプにフィーリングが近づく証左ではないかなと思いました。
しかしこれで理想のリグが完成した訳ではなく
検証してみてギターボリュームの追従性などに不満点も出てきたので
次回リグを製作する機会があれば
その問題点をどう解消するかなどの課題も出てきました。
このリグで何度かライブを演ったSCHON氏の感想では
かなり問題は改善されてストレスが少なくなったと伺いました。
私自身が大きなホールでそのサウンドを体感出来ていないので
早くその機会が訪れるのを心待ちにしています。
ご紹介したモディファイのご相談やお問い合わせは下記アドレスまで
evaemis@power.email.ne.jp
あくまでオマケで本編はこちら。
去年の9月OHAYO STUDIOにご協力いただきSCHON氏とライブ用リグを製作しました。
フェスやイベント出演の際アンプシステムを持ち込めない時はKEMPERを使っています。
しかしそのサウンドには大いに不満があり、
なんとか納得行くサウンドに出来ないかと言うご相談から始まりました。
まず事前の準備として既にインピーダンスMODされている
KEMPERにもう一段階手を入れました。
リグ製作専用機と割り切って背面のMIC入力のインピーダンスを見直し、
マイクプリアンプとのインピーダンスマッチングを最適化しました。
MIC入力はリターンやオルタナティブ入力と共用なので
再MOD後はエフェクターなどの楽器を繫ぐには低すぎる値となります。
次にアンプの準備。PEAVEY5150Ⅱオレンジカウンティ&EVAインピーダンスMOD。
当時はツアー中につきアンプを持ち出す事が難しかったため
全く同じ改造を施しているアンプをお借りしました。

いつもお世話になっている
LOUDSTORMギター&ボーカルMATS氏からお借り出来ました。

キャビネットもSCHON氏がライブで使用している
SONICBOOM製がスタジオに常備されており、
スピーカーもEVM-12LとVINTAGE30と同じスピーカーがインストールされています。
マイクもライブで使用されているSM57とゼンハイザーを使いました。

ギターとKEMPERの間にはPHC-VIC 30Vのみ使用しています。

録りに一番肝心なマイクプリアンプはEVA MicPreampを選びました。
音色云々では無くキャビから出ている音を
そのまま封じ込める事が出来ると判断し選びました。
マイクが2本なので2台用意しました。

KEMPERを使っているライブを何本もいくつかのバンドで見て来ましたが、
アタックが聞こえないので本人のタイミングで弾いているように見えず気持ち悪い。
(逆相はお話にならないが正相でもそう聞こえる)
巻き弦のテンション感が無くテロンテロンホヨンボヨンな締りの無いリフの刻み。
ピッキングのダイナミクスが表現出来ていないので音が均一化されいつまらない。
など色々不満がありわざわざここまでやる運びとなったのです。
SCHON氏もKEMPERを使ったライブではニュアンスが全く出せないので、
常に全力でプレイしてしまいライブ後は腕に疲労が蓄積されると言っていました。
しかし疲労が蓄積されるほど力を込めて弾いているのに見ている方には伝わっていない。
こんな悲しい事はありません。
ニュアンスが表現出来ないのは結局リグ製作時における
機器同士のインピーダンスマッチングの問題なので、
その根本原因を徹底的に取り除き今回のリグ製作に至ったわけです。
今回の音源はその製作したリグで前回同様3種類の入力方法の違いを比較したものです。
まずはギターからノーマルインプットへ直接入力したサウンド
ハイインピーダンス出力のパッシブギターと
ノーマルハイインピーダンス入力でインピーダンスはマッチングしています。
ギターからSSPH-HG2を介してノーマルインプットへ入力したサウンド
ギターからSSPH-HG2を介してインピーダンスMODされたインプットへ入力したサウンド
どうでしょうか。サウンドクラウドで前回UPした比較サウンドと比べてみて下さい。
https://soundcloud.com/evaemis
音の重心が一気に低くなりアンプが大きな音で鳴っている
臨場感が再現出来ていると思うのですが。
聞き所は音色じゃありませんよ!
音色だけに拘っているとこのブログの内容は絶対理解出来ません。
音の出方です。
音の出方を整備してあげればライブで表現したいサウンドが伝わるんです。
これはKEMPERに限った話ではありませんが、
とくにKEMPERはそのまま使っていると音の出方に問題が多いんです。
ただここまで追い込んでサウンドメイキングが
出来ると言うのもKEMPERの魅力でもあります。
こうしてSCHON氏と改めて比較音源を作っていて同じ感想を抱いたのですが、
前回の比較音源の時のように
「ノーマルインプット直」→
「ノーマルインプット+スタビ」→
「インピーダンスMODインプット+スタビ」
この順番で音の出方が向上していくのでは無く、
「ノーマルインプット+スタビ」→
「ノーマルインプット直」→
「インピーダンスMODインプット+スタビ」
ノーマルインプットを使った時の印象が入れ替わった事です。
これはノーマルHi-Zインプットでスタビライザーを
挟んでインピーダンスが合わない状況よりも、
パッシブギター直でHi-Z同士繋いだ方がフィーリングが良い。
これは完璧なインピーダンスマッチングでリグを製作すれば
より本物のアンプにフィーリングが近づく証左ではないかなと思いました。
しかしこれで理想のリグが完成した訳ではなく
検証してみてギターボリュームの追従性などに不満点も出てきたので
次回リグを製作する機会があれば
その問題点をどう解消するかなどの課題も出てきました。
このリグで何度かライブを演ったSCHON氏の感想では
かなり問題は改善されてストレスが少なくなったと伺いました。
私自身が大きなホールでそのサウンドを体感出来ていないので
早くその機会が訪れるのを心待ちにしています。
ご紹介したモディファイのご相談やお問い合わせは下記アドレスまで
evaemis@power.email.ne.jp
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