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アンプ改造依頼色々 その①

ご紹介していないアンプ改造ネタが溜まって来ましたのでご紹介させていただきます。

「BAGEND S10X-B」珍しい同軸2wayスピーカー搭載の小型ベースアンプです。

ツィーターの音量バランスを調整出来るようにアッテネーターを追加して欲しいとのご依頼。

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「アンプ外観に加工を加えずいつでもノーマルに戻せる様に」が条件でした。

背面バスレフ穴からアッテネーターボックスへの配線を出しました。
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アッテネーターボックスとのケーブル接続は取り外し可能なようにコネクターとしました。
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ウッドのシックな外観に合わせてアッテネーターボックスも同様に

装飾パネルを製作し違和感無く仕上げました。
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ベースでの試奏動画ではありませんが

ツィーターアッテネーターの効果がお分かりいただけると思います。



「DIVIDED BY 13 CJ11」TUBEバッファ内蔵センド・リターン取り付け

以前入力部分のインピーダンスMODを

ご依頼いただいたオーナー様からの追加改造依頼です。
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アンプシャシー内部には全くスペースが無いため

筐体内に専用ボックスを設けての取り付けです。

アンプサウンドに悪影響を与えない様に細心の注意を払い、

12AX7真空管2本を使用しセンド・リターンそれぞれにボリュームを設けています。

コンパクトエフェクターやラックエフェクターまで幅広いレンジに対応しています。

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オーナー様はアンプシュミレーターを使っての4ケーブルメソッドでのご使用や、

パワーアンプとスピーカーとしてのご使用も視野に入れておられました。

アンプシュミレーターをリターン直に入れるとリターンボリュームは

そのままマスターボリュームとしても使えます。

プラグ差込ジャック位置やボリューム位置などは事前に色々打ち合わせし、

オーナー様の一番使いやすい位置として決定しています。



「FENDER '64 VIBROVERB CUSTOM」インピーダンスMOD & EQシフト改造
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USEDで入手されて持ち込まれたのですが

スピーカーがJBL K130へ交換されていました。

これはラッキーです。この機種に関しては純正のエミネンスでは

アンプサウンドがスポイルされていると以前から思っていました。

当初入力部分のインピーダンスMODのみを予定していました。

元々フェンダーカスタムショップ製でポイントトゥポイントなど

ブティックアンプに引けをとらないクオリティを誇るアンプです。

ノーマルでも素晴らしいトーンで「これで充分」と思わせる説得力のあるサウンドでした。

しかし色々精査した結果、

EQにも手を加えた方が絶対良くなるとの判断でEQシフト改造も同時に行いました。

出来上がったサウンドは素晴らしいもので6L6のアタックの強いサウンドに、

整流管による柔らかさが絶妙にマッチングした

「これぞフェンダーサウンド」と言える個人的にも今まで改造してきた

フェンダーアンプの中で最高と言える仕上がりとなりました。

更に贅沢な事にスピーカーも

JBLからElectroVoice EVM15Lへ交換とのご依頼でしたが、

トランス等の突起物がEVM15Lのフレームに干渉し取り付ける事が出来ませんでした。

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せっかくなので店頭のベースキャビネットにEVM15Lをマウントし、

VIBROVERBをヘッドとしてセパレートで鳴らしてみました。


カメラで録るとどうしても直線的な音しか拾わず

硬く広がりの無い音に聞こえてしまいますが、

実際はもっと綺麗な倍音が広がり重なり合った太くジューシーなトーンです。

その片鱗でも感じ取っていただければと思い動画を挙げてみました。

少しでも参考になれば幸いです。



この記事に関するお問い合わせやご相談は下記アドレスまで。

evaemis@power.email.ne.jp

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試作機「PHASE DELAY」

お世話になっているPAの方からのご相談から始まりました。

アンプヘッドのスピーカー出力をスプリットしてキャビネットとラインに分けてPAでMIXすると、

微妙な位相のズレが生じるのでそれを調整出来る機器を作って欲しいとの事でした。

既にその手の機器は他社から発売されているようでしたが、

「位相の事ならEVA電子へ相談した方が」

とお言葉をいただいたので試作機を作る事になりました。

手元にあるパーツでとりあえず版、現場でテストしていただく用として完成したのがこちら。

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ギターアンプスピーカーアウトの出力をアッテネーターボックスへ繫ぎます。

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TRUE OUTはアッテネートされていない信号ですのでギターキャビネットへ繫ぎます。

BALANCE OUTは付属の変換ケーブルを介して「PHASE DELAY」本体の「BALANCE IN」へ。

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付属の変換ケーブル
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「BALANCE OUT」から卓へと繫ぎます。

「BALANCE IN」から「BALANCE OUT」の間に「PHASE DELAY」回路が入っています。

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「PHASE DELAY」ツマミを左一杯の位置から回していくと入力された信号の位相が0度から

無段階に調整出来るのでマイキングされたキャビネットの音に対して

ラインの音の微妙な位相差を補正します。

MAX位置まで回すと位相が180度反転します。

ご要望のあった位相差を調整する機能はこれで解決します。


「BUFFER IN」「BUFFER OUT」はリクエストには無かったのですが、

KEMPERなどのアンプシュミレーターもキャビネットから出した音と

ラインで出した音をMIXして使う事があるので併用して使えるよう追加してみました。


「とりあえず版」ですので入出力がTRSになっていたりアッテネーターも別体で

使い難さがあるのは重々承知しています。

この11月から始まるあるバンドのツアーでテストを重ねながら

製品版として作るならどの様な形や機能やレイアウトがベストか、

音質的に問題が無いかなどをを探っていただき今後反映していきます。
プロフィール

evaemis

Author:evaemis
大阪でオリジナルエフェクターやエフェクトボード製作を手掛けるEVA電子楽器サービスです。

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