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アクティブギターの可能性。

EMGに代表されるアクティブタイプのピックアップ。

パッシブタイプの様な微弱なHi-Z信号ではなく、

プリアンプを内蔵しノイズに強いLo-Z信号でアウトプットされます。

そのサウンドやメリット・デメリットなどについては今更なので割愛します。

ただインピーダンスマッチングに関する研究を

続けてきて以前から気になっていた事がありました。

基本的にエフェクターもアンプもHi-Z受けで

アクティブのLo-Z信号はどこに繋いでもインピーダンスが合わない。

EVAでは現在エフェクターだけでなくアンプのINPUTに至るまで

Lo-Z受けに改造して完璧なインピーダンスマッチングを

実現したシステム構築をしています。

そんなインピーダンスマッチングをギターからアンプまで完璧にしたシステムで

アクティブギターを鳴らしたらどんなサウンドになるのかなと考えていました。

先日たまたまお客様がアクティブギターを持参されていたので、

早速その場でテストさせて頂くことにしました。

PGM製のEMG-Xを搭載したギターです。

P1040912.jpg

アンプは店頭デモのFenderVibroverb。

まずはノーマルのHi-Zインプットに繋いで鳴らしてみましたが、

やはり今までのイメージそのままのサウンドでした。

そのままだと逆相だったのでPHC-VICを繋いで位相を整え、

入力インピーダンスをLo-Z側に振り切りノーマルHi-Zインプットで鳴らしてみる。

P1040917.jpg

音が前に出て直の時より断然太くなりました、

普通はこれで充分満足なサウンドであろうという感じまで到達。

そして一番試したかったLo-Zインプットへの接続で試奏。

P1040863.jpg

お客様と一緒に「えぇーっ!マジで!?」って声が出る位の大きな変化!

アクティブピックアップの嫌なイメージが全て消えたかの様なナチュラルなサウンド。

独特のコンプ感、ツルツルとした質感(滑らかとも言える)、

インピーダンスアンマッチによるローカット、

などなどパッシブに慣れた自分にとって嫌だった質感が取り払われている。

しかもギターボリュームの追従性がオーディオボリュームの様に

ダイナミックレンジが確保されたままフルテンのドライブサウンドから

絞った時のクリーンサウンドまで見事に変化しコントロール出来る。

当たり前ですがノイズが全く無い、素晴らしい。

この大きな変化はPODやGT-100などをインピーダンスMODをした時に感じた、

所謂マルチエフェクターの嫌な成分が全て取り払われた感覚と同じでした。

インピーダンスが合わない事でEMGが

本来出したかったトーンそのものが歪められていたんですね。

EMGが良質なパッシブと変わらぬピュアなトーンを秘めていた事が実感出来ました。

最後にFirstStabilizer2wayを最初に繋いでPHC-VIC→アンプINPUTの接続でテスト。

FirstStabilizer2wayは入力でLo-ZかHi-Zの選択が出来ます。

P1040919.jpg

EMGのLo-Z信号をFirstStabilizer2wayでHi-Z信号に変換し

PHC-VICで好みの塩梅のポイントまでチューニングして

鳴らすと言うEVAでしか出来ない変則的な方法です。

(一旦Hi-Zに上げるためホワイトノイズレベルは若干上がります)

立ち上がりが更に鋭く、タッチやニュアンスに鋭敏に反応し、

ガラスの様な繊細な質感が増します、これはパッシブギターの時と同じ効果でした。

EMGでこの質感が出せるならスタックタイプのシングルコイルよりこっちの方が良い印象。

スタックタイプのシングルコイルはノイズこそ少ないがスタック特有のクセも強いですからね。


KEMPER検証会以来の久しぶりにテンションが上がったテストでした。

テストが終わってから「あぁー動画に撮っておけば良かった」と後悔したので

日を改めてもう一度テストし動画に収めて公開したいと思っています。


ご紹介したモディファイのご相談やお問い合わせは下記アドレスまで

evaemis@power.email.ne.jp
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続・アンプモディファイ

前回ご紹介した「INPUTインピーダンスMOD」

「Point To PointとEQシフト改造」の続きになります。

今回改造したのはFender DeluxeReverbとVibroverb、

どちらもReissueです。

P1040845.jpg

P1040862.jpg

Vibroverbのお客様は店頭のMOD済みVibroverbを弾いて

即中古を探し始めるほど惚れ込んでいただけました。

P1040841.jpg

P1040863.jpg

モディファイ後サウンドチェックした際、

DeluxReverbで「あれ?なんか少し違う」という感覚が。

スピーカーかなと思いVibroverbのスピーカーに繋いでチェックすると納得。

純正のエミネンス製スピーカーのサウンドに違和感があったんですね。

P1040840.jpg

地方のお客様だったのですがお電話にて

スピーカー交換した方がいいとお伝えし「お任せします」と了承いただけたので

Vibroverbに付いている物と同じJENSENに交換しました。

P1040838.jpg

エミネンス製だと動画に上げているような質感にどうしてもならない。

低音は出るけど独特のツルツルした質感が出したい音の方向性と違いました。



中古で入手していただいたVIbroverbも

スピーカーがボロボロだったのでJENSEN製に交換しました。

P1040867.jpg

シリアルによると90年製なのですが店頭のVibroverb(年式不明)と比較すると

店頭のVibroverbにはある裏パネのダミーグランドスイッチが無かったり、

今まで他と比較した事がなかったのでおもしろかったです。

P1040861.jpg

Vibroverbをモディファイ依頼をいただいたお客様から

非常に貴重な67年製のプレキシマーシャルをお借りる事が出来ました。

P1040853.jpg

もちろんレイダウントランスを搭載しています。

P1040856.jpg

改めて弾かせていただいて前回ブログで紹介した

1959Reissue EVA Modifyから出た音と色々比較する事も出来ました。



本物から出る強烈な「音圧」スピーカーの前にいるのが怖くなるほどの「圧」

流石にこれには及びませんでしたが、

Reissueのマスターボリューム取り付けによる「使える音量」での

質感やタッチ・ニュアンスに対する敏感な反応などは

「全く同じ」とはまでは言えませんが

絶対的な壁のような物は取り払われている感じがしました。

気兼ねなく使えるという点ではRiessueはありがたいですね。

本物を知る事でReissueとの距離感が掴めたのは大変大きな収穫でもありました。



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evaemis@power.email.ne.jp
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Author:evaemis
大阪でオリジナルエフェクターやエフェクトボード製作を手掛けるEVA電子楽器サービスです。

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