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Fender & Marshall Riessue のモディファイ。

Fender & Marshall Riessue の新たなモディファイをご紹介します。


Fender Vibroverb Riessueの話を中心に進めます。

アンプインプットのインピーダンスMODを終えてから

色々サウンドチェックしていて驚いたのは、

VOLUMEとTREBLEをフルテンにしてBASSをゼロにし、

キャビネットに繋いでN4で鳴らしてみる。

P1040742.jpg

これでずっと憧れ出したかったEXTREME 4th Album

「Waiting for The Punchline」の音が出てしまった事。

Vibroverb Riessueを手に入れて5年、

どうやっても何をやっても出せなかった音が出てしばらく満足していました。

ストラトでも色々テストをしていてかなりいい感じで、

ドライブサウンドはかなり歪みガツンと太く煌びやかな伸びのあるトーン。

ボリュームを絞っても追従性良く素晴らしいクリーンになる。

フルテンにしても音がとっ散らからず芯のあるままドライブする特性が

インプットのインピーダンスMODで得られたからだと思います。

こうなって来ると段々欲が出てまいりまして、

あともう少しなんとかなればSRVやジミヘンなサウンドになるのではないか?

そのあと少しはどこに手を入れればいいんだろうか。

アンプキャビネットやスピーカーケーブルには手を入れ尽くしているし、

あとは基盤パーツに手をいれるかトランスを交換してみるか。

結果的には内部プリント基板のPoint To Point配線と

アンプEQの周波数を少しシフトさせてやる事に。

プリント基板特有の音の味気無さ色気の無さ、

これを取り除くにはPoint To Point配線にするしかない。

Point To Point配線にするとしてもプリント基板全てやり直すとなると

膨大な時間とコストが掛かってしまうし、

うまく行ってもお客様にお勧め出来るような価格で提供出来ないでしょう。

EVA流Point To Point配線は音の要となる重要ないくつかの経路を繋いでやる。

時間とコストを掛けて全部繋ぎ直す必要は無いんですね。

ノイズレベルも下がります。


もうひとつ重要なのはアンプEQ周波数のシフト。

VibroverbはBASSとTREBLEの2BANDしかありませんが、

この突いている周波数に問題があるんですね。

BASSは上げてもブーミーで下げたらスカスカ。

TREBLEは上げてもツン裂く耳に痛い高域で下げるとコモる。

この問題は周波数を微妙にズラす事によって音楽的なEQに変わります。

BASSは上げなくてゼロでもタイトで太い。

TREBLEは全開でも耳に痛くなく初速が一気に速くなります。

この極端なEQはVOLUMEフルテンでの話なので

VOLUMEの位置によってBASSとTREBLEの目盛りは適旦変化します。


お客様のご協力を得て簡単にZOOM Q3で動画を撮ってみました。

使用したギターはFender USAのストラトキャスター、

エフェクターはPHC-VICとSB-2とフットボリュームのみ。

インピーダンスMODと18V化したBOSSのエフェクターは

使っていませんが全て直列で繋いでいます。

バイパス音に影響が出ていない事が良くお分かりいただけると思います。

※スピーカーはコンボアンプに搭載されているJENSENでキャビは使っていません。

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この繊細でヒリヒリするガラスのような質感。

この質感がRiessueのアンプから出ている事が

いかに素晴らしい事がかRiessueオーナーならお分かりいただけるのではないでしょうか。

せっかくなので同様に改造したMarshall 1959 Riessueの動画も撮ってみました。



キャラクターは違いますが近い質感が出せていると思います。

同じエフェクターボードを通し

ROLAND RE-201でエコーとリバーブを少し足してみました。

使っているのはPHC-VICとRE-201のみです。


このPoint To PointとEQシフト改造はFenderやMarshallから出ている

シンプルなRiessueモデルだから可能です。

FenderならDeluxeReverb・Bassman・Vibrolux・TwinReverb、

他にもあるでしょう。

Marshallなら1987X・JTM45、JCM800も出来そうな感じです。

もちろん他にもあるでしょう。

全くヴィンテージアンプと同じ音がするなど豪語しませんが、

Riessueアンプに欠けている決定的な質感が得られる改造ではあります。


INPUTインピーダンスMOD・Point To Point・EQシフト改造含めて

45,000円税別~を予定しています。

機種やアンプのコンディションなどによって

その都度お見積もりはさせていただきます。



ご紹介したモディファイのご相談やお問い合わせは下記アドレスまで

evaemis@power.email.ne.jp
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2016年1月16日「KEMPER徹底検証会 in OHAYO STUDIO」

この記事に関するKEMPERについての所感等は

「インピーダンスMOD」を施したKEMPERを対象にしたものです。

KEMPERのインピーダンスMODについては下記エントリーをご参照下さい。

KEMPER インピーダンスMOD

KEMPER自体は何台もモディファイさせていただいておりましたが、

実際にプロファイリングがどの様なものなのか試した事がありませんでした。

今回この検証会にご協力いただいたのは最初にKEMPERのモディファイをご依頼下さった、

大阪北区に去年の夏オープンしたばかりの「OHAYO STUDIO」様です。

まだプレオープンに近い形でWEBサイトなど直接連絡が取れるようになっていないようです。

このスタジオが素晴らしいのはいつもEVAのブースで

出しているサウンドがそのまま再現出来るスタジオです。

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マイクプリまで含めたEVA製品群を取り揃えていただいております。

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ギターキャビネットや取り回ししているケーブル類まで同じ環境。

こんなありがたい環境は「OHAYO STUDIO」しかありません。

プロファイリングに持ち込んだアンプは下記5種類。

FENDER 1967 BANDMASTER

FENDER VIBROVERB REISSUE

Marshall1959 REISSUE

FUCHS OVERDRIVE SUPREME 50

PEAVEY 5150Ⅱ

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まずはPEAVEY 5150Ⅱからプロファイリングスタート。

最初に気になるのはSTABILIZERを通したいつものサウンドに

KEMPERを通してサウンドやタッチ・ニュアンスに変化は無いか?

「全く感じられない、ブラインドで比較しても判別出来ないレベル」

それなら次はマイクを立ててマイクプリを通してモニター越しに

サウンドチェックしながらプロファイリングするサウンドを作り込んで行きます。

※マイクプリはNEVEとVINTECH、マイクはSM57とHEILのコンデンサーでした。

キャビから出ている音とモニター越しに出ている音を比べながら音決め。

いざプロファイリング。変な幾何学的な音波がブースで聞こえたと思ったら1分程度で終了。

プロファイリング出来た音を弾いてみてビックリ。

タッチ・ニュアンス・音色など実際のアンプと全く遜色が無い!

2~3度トリートメントを繰り返すとマイクで拾っている音とプロファイリングした音を

モニターで切り替えてもどちらか分からないレベルに達してしまいました。

ピッキングのポジションやギターのボリュームやトーンを絞った時の変化などを

何度も繰り返して弾き較べてみましたが実機と変わらない。

もうこの時点でKEMPERの凄さは充分理解出来た感じでしたが折角なので試験を続行。

しかしハイゲインアンプの5150Ⅱと違ってFENDER・Marshall・FUCHSなどは

普段EVAで鳴らしているサウンドにちょっと近づかない。

STABILIZER・キャビネット・ケーブル類まで同じなのに

何故だろうと疑問に思いながら5台のプロファイリングが終了。

延べ7時間に渡り試験を敢行しましたが5150Ⅱ以外で感じた

違和感の原因がどこにあるのかわからないまま終了しました。

本当はプロファイリング出来たサウンドでサンプル音源でも録って公開しようと

考えていたのですが次回に持ち越す事になりました。

KEMPERに原因がある訳ではないのでその原因を取り除き

アンプは1~2台に絞り込んでもっと1台あたりに時間を掛け、

第2回「KEMPER徹底検証会」に望みたいと思っています。


最後の最後にEVA MicPreAmpを使いSM57のみでプロファイリングしてみたのですが、

キャビから出ている音とモニターから出ている音が全く違和感無く同じに揃えられた事。

P1040786.jpg


色々なマイクやマイクプリを通して音を作り込んで行く作業も楽しいのですが、

ギタリスト的にはキャビから出ている音をそのままプロファイリングしたいなと思いました。

これも次回の検証会に持ち越しです。


とりあえずPEAVEY 5150Ⅱのプロファイリングサウンドはある程度納得が行ってるので、

KEMPERをインピーダンスMODしていただいたユーザーの方に送って感想を聞いてみます。


KEMPERは途轍もないツールだと言う事が良く分かりました。

ドイツ人ようこんなもん作りやがったなって感じです。

まだまだやり甲斐のある魅力的なツールなので今後も検証してこちらでご報告します。


ご紹介したモディファイのご相談やお問い合わせは下記アドレスまで

evaemis@power.email.ne.jp
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Author:evaemis
大阪でオリジナルエフェクターやエフェクトボード製作を手掛けるEVA電子楽器サービスです。

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