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「ベースシステムについて」

これから書く内容は主にライブをするプレイヤー向けのお話です。

ベーシストが楽器店でエフェクターなどを選ぶ場合100%アンプに繫いで試奏しますよね。

またエフェクターボードに並べたエフェクターで音作りする場合

スタジオなどでアンプで音出ししながら音決めしますよね。

ライブのリハーサルでもアンプから音を出しながら音決めしますよね。

でもそのアンプから出ている音って何パーセントくらい外音に反映されていますか?

会場によってはマイキングすらされずD・Iを介したライン音のみの場合もあります。

EVAへ直接ご来店いただいてベースシステムのご相談を受けた場合、

まずベース本体とエフェクターボードの位相を調べます。

位相を調べきちんと管理した上「正相」でプレイするのは

イロハのイなのでここからスタートです。

今まで「逆相」でプレイしていたと分かったらまず位相を合わせる。

これだけで音の悩みが一気に解決される方がほとんどです。(音ヌケのお話)

ここからが本題です。

ベースシステムはまずベース本体からD・Iまでのラインを整備しましょうと言うご提案です。

位相は音の方向、インピーダンスマッチングは音の経路の整備です。

音の方向である位相を切り替える製品は当社の各種スタビライザーまたはD・Iで行います。

ベース→エフェクター→D・Iまでの音の経路を整備する=インピーダンスマッチングです。

パッシブベースの出力信号はハイインピーダンス(以下Hi-Z)で

非常に微弱で外来ノイズの影響を受けやすい信号です。

この微弱なHi-Z信号をスタビライザーを通し

ノイズの影響を受けにくいローインピーダンス(以下Lo-Z)信号へ変換します。

問題はこの後エフェクターを繫いで行くとインピーダンスマッチングの問題が起こります。

スタビライザー(バッファ)などでインピーダンスを下げたLo-Z信号が

エフェクターのインプット(Hi-Z)に入るとローカットが起こります。

これが音ヤセの根本原因です。

普通のエフェクターの入力値は大体1MΩですが、

エフェクターを通過しLo-Zに変換された信号は大体1kΩです。

出力された1kΩの信号が次のエフェクター入力1MΩに入力されます。

ピンと来ないかもしれませんが1,000Ω(千オーム)と1,000,000Ω(百万オーム)です。

水道管と土管を無理矢理繫げようとしているようなものです。

この根本原因を解決する方法がインピーダンスMODです。

エフェクターのインプットの値をHi-ZからLo-Z専用に改造します。

本来エフェクターなりアンプの受け口がHi-Z(土管サイズ)でいいのは

ベースを直接入力する一つ目の受け口のみです。

※出力そのものがLo-Zのアクティブベースは

そもそもどこに繫いでもインピーダンスが合わない楽器です。

ベースのHi-Z信号を一旦スタビライザー(バッファ)で

Lo-Z信号(水道管サイズ)に変換したら、

D・Iまでの経路の音漏れ(音ヤセ)を無くして同じパイプ径で

繫いでしまおうと言うのがザックリしたイメージです。

P1060144.jpg

この画像は最近エフェクターからD・Iまで全て手を入れさせていただいた一例です。

D・Iを含めた8機種全てインピーダンスMODを施しました。

さらに8機種のうち4機種がエフェクトONで位相が

反転してしまうので反転しないよう位相反転処置も施しました。

お使いのエフェクターの中にはスタビライザーに相当するバッファもあったのですが、

ゲインが上がってしまう構造で音質変化も著しかったので

現在スタビライザーに入れ替えを検討いただいている所です。

直接ご来店いただけたお客様にはよくライブを動画に撮って

客席でどんな音がしているか確認してみて下さいとお話しています。

ライン音源ではダメでPAブース辺りにカメラを置いて

エアーで撮った音を確認してほしいのです。

まず逆相だとベースサウンドがボケボケモヤモヤで

何を弾いているのか分からないはずです。

正相なのに音の線が細い、

存在感が薄い、

音が遠い、

エフェクターON/OFFによる音の変化が分かり難い、

この辺りの問題はインピーダンスに起因しています。

インピーダンスマッチングしたシステムでは

ベース本来の音の太さとエフェクターで作りこんだサウンドが

滲まずホヤけずエフェクターON/OFFでのメリハリを保ったまま、

まるで目の前で弾いてもらっているかのようにダイレクトに客席に届きます。

アンプでバッチリ輪郭のあるエッジの効いた音作りしたのに

録画を見ると作った音(意図していた音)と

全然違ってるって経験があると思うんですけど。



どうしてもアンプで音を作りこみたいってプレイヤーの方、

最近は小型軽量のベースアンプヘッドが

沢山リリースされていますし思い切って導入してしまうのもアリです。

D・Iも搭載されている物がほとんどですので

アンプのインプットをインピーダンスMODします。

アンプ内蔵D・Iまでインピーダンスマッチングしたシステムを構築します。

そうすればアンプで作りこんだ音をアンプ内蔵D・Iを介して外音に反映されますし、

もちろんキャビネットからの出音も新たな次元の出音が体感出来ます。

D・Iを買う必要もありません。


最近は沢山のエフェクターを組み込んだ大きなエフェクターボードを

持っておられるベーシストも珍しくありません。

いきなり全てのエフェクターに手を加えて

スタビライザーとD・Iまで導入となると予算の問題もあるかと思います。

結局段階を経る形になりますがまず何から導入するべきか、

どこから手を加えるべきかなど効果的な順番は

システムごとに違って来ますのでまずはご相談下さい。


竿を買い替える、

エフェクターを入れ替える、

アウトボードプリアンプを何台も使い分ける、

音の悩みの解決策を模索しているとどうしても

目先の音色変化を追いかけてしまいます。

一度システムを見直す機会として音の方向(位相)と

音の経路(インピーダンスマッチング)に手を入れて

音の出方そのものをコントロールしてみませんか。

初期投資こそ大きく感じられますが

結果的に一番コストパフォーマンスが高く

出音向上の費用対効果にご納得いただけるかと思います。


この記事に関するお問い合わせやご相談は下記アドレスまで。

evaemis@power.email.ne.jp
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SCHON NEW SYSTEM BOARD 製作記 その③

今回のシステムで実際に踏んで操作するのはMS-3とワウだけです。

ツマミを操作するエフェクターは2階建てのトレイに設置します。

パワーサプライとMINI AMP GIZMOは中2階を組んでギリギリのスペースに設置しました。

IMG_0137.jpg

右奥のオレンジラベルのボックスが

IN・OUT・SEND・RETURN・AMP CONTROLを纏めるスルーボックスです。

スルーボックスのケーブルはボックスの底からボードの底を潜り中2階の下から出します。

ボードの裏側に音声ライン・MIDI・アンプコントロールの中継ターミナルを組んで、

ボード上にあるエフェクター類に接続していきました。

スルーボックスにプラグを差さなくて済む分省スペースに貢献しています。

ボード上のエフェクター全ての電源は青いPPS-1が担いますので、

PPS-1付属のACアダプター1個をコンセントに差すだけで電源投入完了です。

MINI AMP GIZMOでアンプチャンネル・アンプエフェクトループON/OFF・

PHC-VIC位相ラッチ切替・BackingerPROボリューム切替の5つのラッチを制御します。

P1050669.jpg

P1050680.jpg

トレイにあとひとつエフェクターを載せるスペースがあったので

気にって使っていただいているFinalDriverをとりあえずとして搭載しました。

信号経路はスルーボックスINPUTからPHC-VIC→ワウペダル→MS-3 INPUTへ。

MS-3 LOOP①にFInalDriver

MS-3 LOOP②にPEAVEY5150Ⅱプリアンプ部
LOOP②SEND→スルーボックスOUTPUT
スルーボックスSEND→LOOP②RETURN

MS-3 LOOP③にBackingerPRO

MS-3 OUTPUT L→スルーボックスRETURNへ。

これでMS-3を機軸とした4ケーブルメソッドシステムの完成です。

8月に完成したこのシステムは早速現在サポートギターを勤める

OLDCODEXのツアーで使用されています。

IMG_0224.jpg
スルーボックスにはマーキングが施されています。

IMG_0225.jpg

IMG_0226.jpg
アンプが使用出来ないイベント出演などではKEMPERを使用。
会場によってはアンプの音にKEMPERのサウンドをMIXして使う事もあるそうです。

IMG_0217.jpg
アンプとキャビネット
アンプのアクリルパネルは取り払われ純正スチールネットのみの無骨な見た目に変貌しました。
キャビネットにはCELESTION VINTAGE30とELECTRO VOICE EVM12Lを搭載。
スピーカー個々にマイキングしMIXした音が外音に反映されます。

忙しいリハーサルの合間を縫ってシステムの動画を撮っていただきました!

スマホのカメラで撮っただけ、
アンプのサウンドのみでKEMPERは鳴っていません。

CLEAN・CRUNCH・LEADの各チャンネルのサウンド、

位相反転処置を施したワウのサウンド、

MS-3内蔵のクリーンブーストとディレイを使用したリードソロサウンドは

BackingerPROでバッキングとソロ音量を瞬時に切替しています。

ワウが時折トーキングモジュレーターっぽい

肉声に近いサウンドを出しているのには驚きました。

小さいだけで選んだのがきっかけでしたが

使用感もサウンドも大変お気に入りだそうです。

同じ物を揃えて同じように繫ぐだけでは絶対マネ出来ないサウンド。

完璧な位相制御とインピーダンスマッチングにより実現出来ます。


この記事に関するお問い合わせやご相談は下記アドレスまで。

evaemis@power.email.ne.jp

SCHON NEW SYSTEM BOARD 製作記 その②

今回は手を入れたエフェクターとアンプについてです。

HOTONE SOUL PRESS ワウペダル
soulpress_1.png
このワウに限った事ではありませんが、ほとんどのワウペダルはON時に位相が反転します。

この位相反転してしまう構造を反転しないようにモディファイします。

普通のワウの筐体なら内部に余裕スペースも広く

写真のように位相反転処置のボックスを組み込めます。
P1050839.jpg
このワウには全く余剰スペースが無いのでこのボックスが組み込めず、

ボックスを解体してほんの少しの余剰スペースを利用しながらなので大変でした。


BOSS MS-3
P1050602.jpg

今回のシステムでは5150Ⅱとの4ケーブルメソッドで使用します。

手元に届いてすぐにアンプと4ケーブルメソッドで結線し鳴らしてみました。

うーん、ディレイやリバーブの音がちゃっちぃ。。
P1050613.jpg
しかしこれはMS-3の問題では無くてアンプとの入出力の

インピーダンスが合わない事から起因する問題です。

取り扱い説明書のダイアグラムを見るとバッファが2つ内蔵されています。
MS-3ダイヤグラム_2
このハイインピーダンス入力の内蔵バッファ2つをインピーダンスMODしました。

これでMS-3の入出力全てローインピーダンスで統一されました。


PEAVEY 5150Ⅱ
P1050607.jpg
SCHON氏が長年愛用しているメインアンプです。

多くのチューブアンプはINPUTだけで無くエフェクトリターンもハイインピーダンスです。

MS-3との4ケーブルメソッドを完成させるにあたって

アンプのインプットとエフェクトリターンの2ヶ所にインピーダンスMODを施します。

4ケーブルメソッドシステムを構築する上で

この2ヶ所のインピーダンスマッチングは非常に重要です。

エフェクター全てをインピーダンスMODしても

この2ヶ所がノーマルのままですとその効果は半減してしまいます。

インピーダンスマッチングの効果が最も体感出来るのは

この2ヶ所と言っても過言ではありません。



システムの先頭にはPHC-VIC 30Vを配置しますので

ギターのハイインピーダンス信号はPHC-VIC 30Vでローインピーダンス化されます。
phc-vic 30v
これ以降はMS-3と5150Ⅱの入出力全てローインピーダンスで

インピーダンスマッチングし繫がれる事になります。

あとはボードに組み込んで完成です、ここまでの下準備が大変でもあり最も重要です。

ボード完成はまた次回ご紹介させていただきます。



この記事に関するお問い合わせやご相談は下記アドレスまで。

evaemis@power.email.ne.jp

SCHON NEW SYSTEM BOARD 製作記 その①

新しいボードを組もうとお話を始めたのが6月末ごろです。

SCHON氏からの要望は端的で明確でした。

・基本はPEAVEY 5150Ⅱのアンプサウンド
・エフェクターはワウとディレイがあればOK
・エフェクターボードは可能な限り小さく

以上です。

しかしながらワウとディレイだけ置いてボードが完成するはずもありません。

アンプチャンネル切替と位相制御でラッチ信号が最低でも3系統必要です。

一番最初に浮かんだ機材はG-SYSTEMでしたが大きいので即NG。

次に FREE THE TONE ARC-53M か BOSS ES-5 or ES-8 を候補にしましたが、

結局使いたいエフェクターやその他機材を並べて行くと

やはりボードが大きくなりそうなのでこれもNG。

そこで BOSS MS-3 が候補に挙がり早速色々調べて行きました。

エフェクターをほとんど網羅し複合で使えて並べ替えも可能、

問題はラッチ信号が2系統しかない事でしたが

この点は RJM MINI AMP GIZMO を導入する事で解決。

ワウはMS-3内蔵ワウをエクスプレッションペダルで操作と考えましたが、

直感的に踏んで操作したいのとエクスプレッションペダルも大きいからイヤだと言う

ご本人の意向もあり小さいと言う理由だけでHOTONEのワウを選択。
soulpress_1.png

パワーサプライは小型で9V・12V・18V出力があり

全ての出力がアイソレーションされているFIREGLOW PPS-1を選択しました。
PPS-1.png

この時点でエフェクターボードを2階建てにするつもりでした。

本当に運よく6月末の時点でBOSS MS-3とPPS-1を調達する事が出来たので、

次にエフェクターボードを特注する為にボードの大きさを決める段階へ。

IMG_0062.jpg

実際に組み込むエフェクターを並べて操作性を確認しながらボードの大きさを決定します。

エフェクター搭載面は横幅40cm・奥行き30cm、

2階建てに必要な内寸高さは15cmでオーダーする事に。

ありがたいのは2階建てにする2階部分のトレイも一緒に製作してくれる所です。

エフェクターケースは10日ほどで完成、

エフェクターケースじゃなくてマイクでも入ってそうな見た目。
P1050711.jpg

以前のシステムボードと比べればその大きさの違いは一目瞭然です。
P1050636.jpg

ここまでで組み込みにあたり全て準備が整った形になりました。

ここから完璧な位相制御とインピーダンスマッチングのシステムを完成させる為に、

アンプとエフェクターに手を入れる段階です。

ダラダラ長くなりそうなので続きは次回の更新とさせていただきます。

システム製作にあたっての過程はSCHON氏に限らずご相談に来て頂ける方全て一緒です。

組み込みたい機材を全て持ち込まれて、さぁどうするかってお話の進め方が大半ですが、

今回の様に色々買い揃える前のコンセプト段階からのご相談も歓迎致します。


この記事に関するお問い合わせやご相談は下記アドレスまで。

evaemis@power.email.ne.jp

SCHON氏の新しいシステム

BOSS MS-3 と PEAVEY5150Ⅱを基軸に4ケーブルメソッドで新しいシステムを作ります。

アンプを送ってもらいMS-3も手元に来たのでそのまま繫いで鳴らしてみました。

P1050607.jpg

P1050613.jpg

ギター→ES-3INPUT→ES-3LOOP1SEND→5150INPUT→5150SEND→

→ES-3LOOP1RETURN→ES-3OUTPUT→5150RETURN

「おー良い!」とファーストインパクトは上々でしたが色々イジってみると、

ディレイやリバーブをいくら設定してみてもちゃっちくてスカスカ。

やっぱりアンプのINPUTもRETURNもノーマルのままのHi-Z値だからこんなもんですね。

次に試したかったのがアンプのマスターボリュームを上げて

PATCH LEVELで音量を下げて適正音量に出来るか。

これは無理でした。

50%くらいに下げてもほとんど音量が下がらず

20%付近から急激に音量が下がるけど使える音ではありません。

ならLOOP3にBackingerPROを入れて音量コントロールを試みてみました。
bs_pro.gif

P1050605.jpg

マスターボリュームを6位まで上げてBackingerPROで音量を下げてみる。

やっぱり良いです。クリーンにハリが出て押し出し感も断然強くなります。

マスターボリュームが2~4位じゃこの感じにならないし4だともう爆音です。

BackingerPRO使わない時はLOOP3をオフにすればいいだけです。

基本この構成で行こうと思います。

アンプとMS-3はこれからインピーダンスMODして

MS-3⇔5150Ⅱ間のインピーダンスマッチングを完璧にします。

システム先頭には新製品のPHC-VIC 30V EXTを組み込みます。

アンプチャンネルを切り替えて起こる位相反転にも同時に対処出来ます。

MS-3とアンプのインピーダンスMODが終わったら次の段階に進みます。

1個残ったLOOPを何に使うかと全体のレイアウトです。

出来るだけミニマムにしてほしいとの強いご希望ですので

レイアウトを決めてからボードサイズを割り出します。


YOUTUBEにSCHON氏の過去のシステムの

変遷がわかる動画を上げていますのでご興味ある方はチェックしてみて下さい。

新しいシステムが完成したら新しい動画を撮ってもらおうと思います。


システム製作が次の段階に進んだらまたブログで紹介させていただきます。

この記事に関するお問い合わせ等は下記アドレスまで。

evaemis@power.email.ne.jp
プロフィール

evaemis

Author:evaemis
大阪でオリジナルエフェクターやエフェクトボード製作を手掛けるEVA電子楽器サービスです。

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