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アンプ改造ご紹介 その④

定番改造インピーダンスMOD・EQシフト・PtoPに加えて

更に一歩踏み込んだ改造のご紹介です。

FENDER BASSMAN Reissue
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FENDER VIBROVERB Reissue
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こちらの2台に施した改造は整流管の追加です。

インピーダンスMOD・EQシフト・PtoPの改造で

初速の速さ、引き締まった低音と太さ、煌びやかな高音は手に入りましたが、

整流管の持つ柔らかさは元々の仕様であるシリコン整流では手に入りません。

そこで整流管を追加してほしいと言うリクエストにお応えしました。

もちろんご依頼者は別々なのですがお二人とも

ノーマルのシリコンと追加する整流管を切り替え出来る様にしてほしいとご要望でした。

2台ともグラウンドスイッチが装備されていたのでそちらを流用し切り替え可能にしました。

BASSMAN
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VIBROVERB
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シリコンはシリコンの良さがあり立ち上がりが速くソリッドな歪みが作り出せます。

整流管はビンテージ感のある柔らかさが特徴で歪ませても伸びのあるスムーズなサウンドです。

作業的には大変でしたが両方とも捨てがたいサウンドなのでご要望は最もかと思いました。

VIBROVERBは個人的に同じ物を所有しているのでその良し悪しは隅から隅まで熟知しています。

別のキャビネットに繋ぎフルテンにした時のサウンドは最高にかっこよく歪んでくれます。

ただキャビやスピーカーとの相性によっては攻撃的過ぎてもう少し角を落としたいと思ってましたが、

整流管に切り替える事で耳に痛い周波数帯をうまくカットしてくれるようになりました。

クリーンサウンドは整流管の方が圧倒的に往年のフェンダートーンに近くなります。

アンプがノーマル状態で整流管だけ追加する改造を施すのはお勧め出来ません。

ノーマルではあらゆる箇所で音が詰まってしまっているので

整流管の良さが発揮出来ないと思います。

全てを足した改造費用は決して安くはありませんが一生モノのアンプに成り得るでしょう。

アンプ改造ご紹介 その③

今回は2台ご紹介。

「'64 Vibroverb Custom Reissue」

2000年代に発売されたCesar Diaz氏が監修したSRV仕様のアンプ。

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以前にも何度かこのアンプを触る機会があったのですが純正エミネンススピーカーが、

アンプのポテンシャルを全然活かし切れていない音でした。

このアンプはスピーカーを純正からJBLのKかDのアルニコ15インチに交換されていましたが、

ElectroVoice EVM-15Lが持ち込まれ交換希望でしたがフレームがトランスに当たるため断念。

でもJBLで充分過ぎる程このアンプのイメージに合った音だったので不満はありません。

切り替えで整流管かシリコンを選択出来るのですがノーマル状態ではシリコンが良いなと言う印象でした。

もともとポイントトゥポイントだし最初は入力のインピーダンスMODだけで預かりましたが、

結局このアンプもEQに手を入れた方が良いとの判断でEQシフト改造も行いました。

完成後のサウンドチェックでスタビライザーだけ繋いで音を出した瞬間

「えぇ~わぁ~」

ビンテージアンプのように包み込まれるようなやさしい倍音。

リバーブを少し掛けるだけで奥行と拡がりのある空間が出来上がる。

決して甘いだけの音ではなく立ち上がりは速いし骨太、

でも癒される柔らかさを兼ね備えた素晴らしい仕上がりになりました。

改造後は整流管一択でしたね。


もう一台は「ORANGE RETRO 50 CUSTOM SHOP」
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ORANGEでも日本では見かけた事無い珍しいアンプです。

流石カスタムショップだけあってポイントトゥポイントなど現行のヘッドとは造りが違いました。

最初の音出しでは悪くはないけど泣くほど良くもない音。

でも手を入れれば絶対に良くなるイメージが出来るアンプでした。

インピーダンスMODとEQシフトのメニューで改造をする事にしました。

インピーダンスMODやEQシフトって劇的に音が変わるような改造ではなく、

インピーダンスの調整で音の経路を適正化し

EQシフトは全然効いてほしい所で効いてくれない明後日を向いているEQ周波数を

音楽的な方向に修正してあげると言う地味な改造です。

だからこそアンプが元々持っているポテンシャルが重要で

余白になってしまっている部分を引っ張り出してあげるイメージです。

モディファイ後はイメージ通り素晴らしいアンプになりました。

GAINノブを上げていくとクリーンからドライブサウンドまでリニアに変化してくれて、

EQはMIDDLEとTREBLEはMAXでBASSはギターによって必要な分だけ上げる。

立ち上がりが速くスコーンと抜けてくれる気持ちの良いアンプになりました。

そんなに多くORANGEアンプを触って来たわけではありませんが

間違い無く今までで一番良いORANGEアンプです。

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同時に元々は無かったセンドリターンも増設したのですが、

センドリターン増設についてはまた別の機会で紹介させていただきます。

アンプ改造ご紹介 その②

今回は「Marshall JTM45 Reissue」です。
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Reissueシリーズは1959・1987X・JCM800は定番で何台か送り出しましたが、

JTM45は触るのも初めてで興味津々でした。

既に改造が施されているとの事でインピーダンスMODとチャンネルリンク改造だけの予定でしたが、

音を出してみると「うーん・・・どこがどう変わっているんだろう?」と言った印象。

中を見てみるとコンデンサや抵抗などのパーツがふんだんに交換されていました。

音色はノーマルに比べれば変わっているのかもしれないけれど

初めてJTM45を弾く私にはよくあるリイシューマーシャルで、

リイシュー特有の立ち上がりの悪さや基盤臭さが感じられました。

「必ず期待以上に仕上げますからインピーダンスだけじゃなくて

EQシフトとポイントトゥポイントもやりましょう」とお客様にお伝えし承諾を得ました。

改造を終えて音を出してみると「オオーーメッチャ良い!」一人で声を上げる程の出音。

立ち上がりが速くEQも狙った方向にキビキビ効く、

基盤臭さが抜けて幕が一枚も二枚も取れた垢抜けたサウンド。

前に施していた改造内容も本領を発揮出来たのかもしれません。

JTM45が持つ音の柔らかさが心地良く耳障りな周波数が無いスムーズなドライブサウンド。

インピーダンスMOD・EQシフト・ポイントトゥポイントで音の出方を変えてあげると

目詰まりしていたサウンドが一気に吐き出され秘めたるポテンシャルが解放されます。

このクラスのマーシャルやフェンダーは基礎設計が良いですから音の出方を整える事で、

皆さんがイメージするマーシャルやフェンダーのサウンドに近づける事が出来るひとつのご提案です。

アンプ改造ご紹介 その①

アンプ改造のご依頼が続いておりますので何回かに分けてご紹介したいと思います。

改造したアンプ全てをご紹介出来ないと思いますし時系列はバラバラです。

まずは一番直近に納品させていただいた2台をご紹介します。

FENDER 59’BASSMAN LTD
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最初のお問い合わせはお電話で「マスターボリュームを取り付けてほしい」だったと思います。

チャンネルリンク改造と合わせてご説明し

最終的にはEQシフト・ポイントトゥポイント・インピーダンスMODと更に

リバーブ取り付けまでご依頼いただけました。

過去記事→「FENDER BASSMAN マスターボリューム取付とチャンネルリンク」

定番改造「EQシフト・ポイントトゥポイント・インピーダンスMOD」については

こちらをご参照下さい→「デジマート掲載 Marshall1987X Reissue
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もう1台 FENDER TWIN REVERB Reissue
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こちらも定番改造「EQシフト・ポイントトゥポイント・インピーダンスMOD」に加え、

裏パネルに元々改造して取り付けられていたマスターボリュームの取り付け方見直しも行いました。

このアンプの改造についてお話していると

「リバーブチャンネルに繋いだ時の音がしっくりこない」

「エフェクターを繋ぐと違和感があるので基本的にはアンプ直で使う」

このお客様は音色への拘りより感覚を大切にされる方なんだと思い位相とインピーダンスの話をしました。

お使いのストラトとリバーブチャンネルの関係は逆相ですと。

ノーマルチャンネルに繋いでしっくり来るのはリバーブやトレモロ回路がなくてシンプルだからではなく、

ストラトとノーマルチャンネルの関係が正相だからです。

リバーブチャンネルでなんとかならないかと思って色々なエフェクターを使って対策をすると

インピーダンスアンマッチが起こって余計に音ヤセを起こすからかえって逆効果ですよと。

理屈で位相とインピーダンスマッチングを理解しようとする方に

お電話やメールのやり取りだけでご理解いただくのは至難の業ですが、

弾いていて気持ち良いとか気持ち悪いと言う感覚をお持ちの方には

短いお話の中でストンと腑に落ちてご理解いただけるようです。

あとスタジオやライブで散々音作りに困った実体験を持っておられる方も話が早いです。

アンプ改造に加えてスタビライザーの必要性についてもお話しし、

PHC-VIC 30Vもセットでお買い上げいただきました。

まずはリバーブチャンネルの位相を合わせるために。

次にギター直用の「Hi-Z入力」とエフェクターを通した「Lo-Z入力」を最大限活用するためにです。

エフェクターをONにすればギターの信号はローインピーダンスLo-Zに変換されます。

エフェクターを通せばローインピーダンスになるからなんでもいいわけではありません。

いかにギターからの微弱なハイインピーダンスHi-Z信号をロス無くアンプに伝えるかが重要です。

スタビライザーは位相制御はもちろんですが音の情報量が圧倒的なので

アンプから音を出した時の「音の出方」が全然変わります。

アンプ直だけでは決して得られないギター本体の鳴りと

プレーヤーのタッチとニュアンスを根こそぎ引っ張り出します。

スタビライザーとモディファイしたアンプ、これだけでも立派に完成されたサウンドシステムです。

巨大なエフェクターボードやラックシステムを並べた物だけがシステムではありません。

アンプ2台とも無事納品を済ませた後すぐにお電話をいただき

「すごく満足している」とうれしいお言葉もいただけました。

EVAにご相談に来ていただけるほとんどの方が一通り機材も揃えており、

音色への拘りも人一倍強く持っておられる方ばかりです。

だからこそ一旦目先の音色の変化は横に置いて

「音の出方」に拘ってみてはいかがでしょうとご提案しています。

音が抜けない原因は位相、音が痩せる原因はインピーダンスアンマッチ、

ギタリストベーシストが抱える永遠の悩みでもあるこの2つの根本原因を取り除いてあげると

ご自宅でギターやベースを弾くのが楽しくなるのはもちろん、

スタジオやライブで見える景色まで変わって来ますよ。
プロフィール

evaemis

Author:evaemis
大阪でオリジナルエフェクターやエフェクトボード製作を手掛けるEVA電子楽器サービスです。

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