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何故4ケーブルメソッドがうまく行かないのか

4ケーブルメソッド

ギターとマルチエフェクターとアンプを4本のシールドで繋ぐ事から来た語源だそうです。

タイトルの「うまく行かない」は音が出ないなどのトラブルの意味ではありません。

「出来る事が多く一見理想のシステムに思えるが肝心の音が理想と程遠い」です。

では何故そう言う現象が起こるのか?

ほぼ全てのエフェクターとアンプの入力はパッシブギターのハイインピーダンス信号を

受けるためにハイインピーダンス入力で設計製作されているからです。

※アンプやマルチエフェクターのリターンも含む

エフェクターを通過するとハイインピーダンス信号がローインピーダンスに変換されます。

(以下ハイインピーダンスをHi-Z、ローインピーダンスをLo-Zと表記します)

その変換されたLo-Z出力が次の受け口(エフェクターまたはアンプ)であるHi-Z入力に入る。

この時点でギタリストとベーシストを永遠に悩ませる「音ヤセ」が起こります。

アナログエフェクターの場合は「音ヤセ」だけで済みますが、

マルチエフェクター等デジタルエフェクターは楽器信号がA/D→D/A変換されるので音質変化も著しい。

(A/Dアナログ→デジタル変換・D/Aデジタル→アナログ変換)

では普通にマルチエフェクターとアンプを組み合わせた4ケーブルメソッドの信号の流れをご覧下さい。

何もしない状態

インピーダンスが合っているのはギターとエフェクターインプットのみです。

Lo-Z信号の出力は水道管、入力口であるリターンはHi-Z受け土管サイズで表しました。

Lo-Z信号を水道管で強く押し出しても受け口が土管なのでいくら押し出しても信号がダダ漏れです。

例える為にGT-1000を上げていますがKEMPERやFRACTALその他マルチでも同じです。

これではまともに鳴るはずがありません。

EVA電子ではこの根本的な問題点を解決する為に2014年からインピーダンスMODを開始しました。

Lo-Z信号を受ける入力口全てをHi-Z受けからLo-Z受けに改造する事を呼称しています。

更にマルチエフェクターの性能をもっと引き出す為に

スタビライザーとの組み合わせを推奨し現在までに数多くモディファイを行ってきました。

スタビライザーが非常に繊細で微弱なHi-Z信号を凝縮し

耐ノイズ性に優れた強力なLo-Z信号に変換しエフェクターへ送り込みます。

スタビライザーと組み合わせ各所インピーダンスマッチングした理想の信号の流れが以下の通りです。

完璧マッチング

ギターシグナルがどの箇所でも劣化する事なくアンプからアウトプットする事が出来ます。

ここまで機材をセットアップする事が出来ればその出音に驚かれる事は間違いないです。

「エフェクターのモディファイだけじゃダメなのか?」

FXだけMOD

音ヤセが最も顕著に感じられる箇所はアンプのインプットとリターンです。

エフェクターだけモディファイしてもAMP SEND→FX RETURNの1か所しかマッチングしません。

もちろんやらないよりはやった方がいいのですが効果の体感度はかなり落ちますし、

それなら4ケーブルメソッドを諦めてマルチの出力を卓へ送った方がよほど効果的です。

またアンプエフェクトループを使うと音ヤセが酷いのでエフェクターを

インピーダンスMODしてほしいと言う相談も非常に多いのですが、

結局アンプに手を入れない限り根本解決はしません。

ミキサーを入れて並列にするとか。

結局ミキサーのINPUTもRETURNもHi-Z入力なので余計に音ヤセの箇所が増えるだけです。

イコライザーを入れて音質を補正するとか。

無くなってしまった信号はEQでいくら上げても復活しません。

そんな事で解決するならアンプEQやマルチエフェクター内蔵EQでなんとかなってるはずです。

結局エフェクターとアンプに手を入れてスタビライザーと組み合わせる方法が一番安上がりです。

マルチエフェクターインピーダンスMOD費用 15,000円~20,000円

アンプ INPUT&RETURNインピーダンスMOD費用 25,000円~35,000円
※アンプによってこの価格帯で出来ない場合もありますのであくまで目安として下さい

スタビライザー購入費用 25,000円~35,000円

だいたい65,000円~90,000円ほどの予算です。

同時に出音の位相も合わせる事が出来て全くストレスの無いシステムの完成です。

ここで初めて「音作り」と「練習」に集中する事が出来ます。
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KEMPER プロファイリング SCHON氏 ライブ用リグ製作

前回のブログ「KEMPER インピーダンスMOD 比較音源」は

あくまでオマケで本編はこちら。

去年の9月OHAYO STUDIOにご協力いただきSCHON氏とライブ用リグを製作しました。

フェスやイベント出演の際アンプシステムを持ち込めない時はKEMPERを使っています。

しかしそのサウンドには大いに不満があり、

なんとか納得行くサウンドに出来ないかと言うご相談から始まりました。

まず事前の準備として既にインピーダンスMODされている

KEMPERにもう一段階手を入れました。

リグ製作専用機と割り切って背面のMIC入力のインピーダンスを見直し、

マイクプリアンプとのインピーダンスマッチングを最適化しました。

MIC入力はリターンやオルタナティブ入力と共用なので

再MOD後はエフェクターなどの楽器を繫ぐには低すぎる値となります。

次にアンプの準備。PEAVEY5150Ⅱオレンジカウンティ&EVAインピーダンスMOD。

当時はツアー中につきアンプを持ち出す事が難しかったため

全く同じ改造を施しているアンプをお借りしました。

IMG_0427.jpg

いつもお世話になっている

LOUDSTORMギター&ボーカルMATS氏からお借り出来ました。

IMG_0428.jpg

キャビネットもSCHON氏がライブで使用している

SONICBOOM製がスタジオに常備されており、

スピーカーもEVM-12LとVINTAGE30と同じスピーカーがインストールされています。

マイクもライブで使用されているSM57とゼンハイザーを使いました。

IMG_0425.jpg

ギターとKEMPERの間にはPHC-VIC 30Vのみ使用しています。

IMG_0419.jpg

録りに一番肝心なマイクプリアンプはEVA MicPreampを選びました。

音色云々では無くキャビから出ている音を

そのまま封じ込める事が出来ると判断し選びました。

マイクが2本なので2台用意しました。

IMG_0417.jpg

KEMPERを使っているライブを何本もいくつかのバンドで見て来ましたが、

アタックが聞こえないので本人のタイミングで弾いているように見えず気持ち悪い。

(逆相はお話にならないが正相でもそう聞こえる)

巻き弦のテンション感が無くテロンテロンホヨンボヨンな締りの無いリフの刻み。

ピッキングのダイナミクスが表現出来ていないので音が均一化されいつまらない。

など色々不満がありわざわざここまでやる運びとなったのです。

SCHON氏もKEMPERを使ったライブではニュアンスが全く出せないので、

常に全力でプレイしてしまいライブ後は腕に疲労が蓄積されると言っていました。

しかし疲労が蓄積されるほど力を込めて弾いているのに見ている方には伝わっていない。

こんな悲しい事はありません。

ニュアンスが表現出来ないのは結局リグ製作時における

機器同士のインピーダンスマッチングの問題なので、

その根本原因を徹底的に取り除き今回のリグ製作に至ったわけです。

今回の音源はその製作したリグで前回同様3種類の入力方法の違いを比較したものです。

まずはギターからノーマルインプットへ直接入力したサウンド

ハイインピーダンス出力のパッシブギターと

ノーマルハイインピーダンス入力でインピーダンスはマッチングしています。

ギターからSSPH-HG2を介してノーマルインプットへ入力したサウンド


ギターからSSPH-HG2を介してインピーダンスMODされたインプットへ入力したサウンド


どうでしょうか。サウンドクラウドで前回UPした比較サウンドと比べてみて下さい。

https://soundcloud.com/evaemis

音の重心が一気に低くなりアンプが大きな音で鳴っている

臨場感が再現出来ていると思うのですが。

聞き所は音色じゃありませんよ!

音色だけに拘っているとこのブログの内容は絶対理解出来ません。

音の出方です。

音の出方を整備してあげればライブで表現したいサウンドが伝わるんです。

これはKEMPERに限った話ではありませんが、

とくにKEMPERはそのまま使っていると音の出方に問題が多いんです。

ただここまで追い込んでサウンドメイキングが

出来ると言うのもKEMPERの魅力でもあります。

こうしてSCHON氏と改めて比較音源を作っていて同じ感想を抱いたのですが、

前回の比較音源の時のように

「ノーマルインプット直」→

「ノーマルインプット+スタビ」→

「インピーダンスMODインプット+スタビ」

この順番で音の出方が向上していくのでは無く、

「ノーマルインプット+スタビ」→

「ノーマルインプット直」→

「インピーダンスMODインプット+スタビ」

ノーマルインプットを使った時の印象が入れ替わった事です。

これはノーマルHi-Zインプットでスタビライザーを

挟んでインピーダンスが合わない状況よりも、

パッシブギター直でHi-Z同士繋いだ方がフィーリングが良い。

これは完璧なインピーダンスマッチングでリグを製作すれば

より本物のアンプにフィーリングが近づく証左ではないかなと思いました。

しかしこれで理想のリグが完成した訳ではなく

検証してみてギターボリュームの追従性などに不満点も出てきたので

次回リグを製作する機会があれば

その問題点をどう解消するかなどの課題も出てきました。

このリグで何度かライブを演ったSCHON氏の感想では

かなり問題は改善されてストレスが少なくなったと伺いました。

私自身が大きなホールでそのサウンドを体感出来ていないので

早くその機会が訪れるのを心待ちにしています。


ご紹介したモディファイのご相談やお問い合わせは下記アドレスまで

evaemis@power.email.ne.jp

KEMPER インピーダンスMOD 比較音源

非常にリクエストの多かった「インピーダンスMOD」施工前後のサウンドと

スタビライザーを使った時のサウンドを比較出来るよう音源を録ってみました。

ギタープレイはSCHON氏にお願いしています。

試聴はイヤホンやスマホスピーカーではなく出来るだけ

モニタースピーカー等からそこそこの音量で行ってみて下さい。

使用機材はハムバッカー搭載ギター、KEMPER、HighGradeSoundStabilizer SSPH-HG2

ssph_hg2.jpg

KEMPER XLR OUTからオーディオインターフェイスへ繫いでいます。

使用リグは内蔵されているリグの中から使えそうな物をチョイスしました。

「BOGNER FISH」と書いてありました。

まずはギターからノーマルインプットへ直接入力したサウンド


これはこれでアリかなと思えるサウンドですね。

ハイインピーダンス出力のパッシブギターと

ノーマルハイインピーダンス入力でインピーダンスはマッチングしています。

ギターからSSPH-HG2を介してノーマルインプットへ入力したサウンド


スタビライザーからの出力はローインピーダンスに変換されるので

ノーマルハイインピーダンス入力だと

インピーダンスが合わなくなりローカット現象が起こります。

それでもスタビライザー効果で解像度が増してレンジが

拡がっいるのがお分かりいただけるでしょうか。


ギターからSSPH-HG2を介してインピーダンスMODされたインプットへ入力したサウンド


スタビライザーのローインピーダンス出力とローインピーダンス化された入力で

完璧なインピーダンスマッチングとなり

レンジに偏りが無くなり低音までしっかり再生出来ています。

平面的なサウンドに立体感が加わり、

何よりタッチやピッキングニュアンスの再現度がまるで異なります。

ピックの当たる音や指が弦を這う音まで再現出来ています。

初速が失われず倍音の出方がまるで変わるので

弾き心地は天と地ほどの差が生まれます。


これ検証している現場では段階を踏むごとに「ウオー!」と

声が出る位の違いがあるのですが、

こうやってサウンドクラウドに上げると

その感動が体感的には10分の1くらいになっている気がします。

ただ繰り返し繰り返し聴いていただいて聴き所さえ押さえていただければ、

ノーマルではギタリストにとって本当に大事な部分である

タッチやニュアンスが欠けてしまっているのが

充分お分かりいただけるのではないかと思います。

EVA電子サウンドクラウドのURLはこちら

ご紹介したモディファイのご相談やお問い合わせは下記アドレスまで

evaemis@power.email.ne.jp

KEMPER プロファイリング

最近KEMPERインピーダンスMODのご依頼が続きました。

ひとつはいつもEVA製品をご愛用いただいている常連様のKEMPERでしたので、

久しぶりにじっくりKEMPERを触る時間をいただく事が出来たので

2016年1月16日のエントリー「KEMPER徹底検証会 in OHAYO STUDIO」

の時に製作したリグを弾いてみました。

今までKEMPERをインピーダンスMODしていただけたお客様に

配ったりしていたものの自身で弾いた事がありませんでした。

音色の話は置いといてピッキングのニュアンスやダイレクト感は

ズバ抜けて良いのを改めて確認出来ました。

元々内蔵されているリグを順番に試しても

ピッキングアタック時の音がヌルヌルしていて弾き応えが全く無い感じがします。

これはやはりプロファイリング時のKEMPERと

マイクとアンプ間のインピーダンス問題に起因しています。

KEMPERの裏側にある「マイク」「オルタナティブ」「エフェクトリターン」の3ヵ所は

入力のインピーダンスがHi-Zハイインピーダンスです。

KEMPER DIRECT OUT→アンプINPUT(Hi-Z)

キャビネットにマイキング→マイクプリアンプ→KEMPER MIC入力(Hi-Z)

この2ヶ所のインピーダンスアンマッチが

プロファイリング後のサウンドに重大な影響を与えています。

Lo-Zローインピーダンス信号がHi-Zハイインピーダンス入力に入るとローカットされます。

これが音ヤセの根本原因なのですが、それに加えてもうひとつ失われます。

ピッキング時のアタック感もインピーダンスアンマッチ箇所ごとに失われて行きます。

これはデジタルエフェクターの時が一番顕著に現れるので厄介です。

その問題があるので今回お客様には一歩突っ込んでマイリグ製作をご提案しました。

ご紹介させていただいたスタジオはもちろんOHAYO STUDIOです。

マイアンプとギターだけ持ち込んでいただければ、その他の環境は完璧に整っています。

今回持ち込まれたアンプは「Marshall VintageModern」です。
IMG_0398.jpg

スタジオにあるKEMPERは既にインピーダンスMOD済みですので、

KEMPER DIRECT OUTとアンプINPUTのインピーダンスマッチングには

FinalStabilizerを使用しています。

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マイクプリアンプもEVA MicPreAmpを選択しました。
IMG_0391.jpg
キャビネットから鳴っている音を忠実に取り込んでくれます。

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マイキングも複数使用しオンマイク・オフマイクのサウンドや、

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ギターソロ用のサウンドとしてブースターを挟んで掛け録りもしました。

合計12種類のプロファイリングを半日掛けて行いました。

後日製作したリグの感想をお聞きした所たいへんご満足いただけたようで一安心です。


KEMPERを触れば触るほど整った環境でリグを製作してみたい衝動に駆られます。

それ程魅力のある機材だと改めて思える機会でした。

KEMPERに関してはリグの再生と製作以外に、

ライブでKEMPERを使用している音を聞いて感じた問題点と解決方法など

書きたい事は山ほどあるのですがとてもブログに纏めきれそうにありません。

その点でお悩みがある方は直接ご相談に来て下さい。


ご紹介したモディファイのご相談やお問い合わせは下記アドレスまで

evaemis@power.email.ne.jp

BOSS GT-1000 インピーダンスMOD

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バリバリ新製品の BOSS GT-1000 をインピーダンスMODご依頼いただきました。

ノーマル状態で弾いた印象はアンプモデリングの質感が良くなり、

レイテンシーも感じずストレス無く弾いていられる印象です。

ラインで使ってもアンプリターンで使っても音作りし易いのは

アウトプットセレクトが優秀だからでしょうか。

インピーダンスMODを施した部分はINPUT・RETURN1・RETURN2の3ヵ所です。

単体で使う場合はRETURNのインピーダンスはあまり問題になりませんが、

4ケーブルメソッドやSEND/RETURNにエフェクターを入れて使う場合かなり弊害が出て来ます。

インピーダンスMOD後のテストで使用したスタビライザーはSSPH-HG2です。

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先日ご紹介したFRACTAL AX8インピーダンスMODでも好結果の組み合わせでした。

インピーダンスMOD+SSPH-HG2を組み合わせたサウンドはもうテンション上がる音です!

プリセットを送りながらコレ!と、

気に入った音を見つければコントロールが思いのままになると言った感じです。

こんな音出したいと思って弾いているとGT-1000がそれに応えてくれる。

音色どうのこうのでは無くニュアンスです。

ピッキングやタッチ、ギターのボリュームやトーンの操作、

これだけで思いのままに表現出来る。

ずっと弾いていられる。そんな音です。

P1060271.jpg

FRACTALもKEMPERもこのGT-1000もノーマルで本当に良く出来ている。

これは間違いありません。

しかしINPUTの手前で微弱なギターの信号をそのまま入力して使うより、

SSPH-HG2等でギターの信号を高密度・高解像度にして送り込むと

それに充分応えてくれるスゴイ機材なんです。

本当にノーマルで使っているのはもったいないと言える程の違いです。

これらと組み合わせて使いたいスタビライザーは30V動作で圧倒的なダイナミックレンジを持つ

SSPH-HG2かPHC-VIC 30Vしかないでしょう。


しかしGT-1000はテクノロジーとしても大きなブレイクスルーを果たしたのではないでしょうか。

弾く前は10万オーバーの価格に驚きましたが弾けば納得、

10万円でこれだけの機材が手に入る時代になったんだなと思いました。


この記事に関するお問い合わせやご相談は下記アドレスまで。

evaemis@power.email.ne.jp
プロフィール

evaemis

Author:evaemis
大阪でオリジナルエフェクターやエフェクトボード製作を手掛けるEVA電子楽器サービスです。

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