SCHON NEW SYSTEM BOARD 製作記 その②

今回は手を入れたエフェクターとアンプについてです。

HOTONE SOUL PRESS ワウペダル
soulpress_1.png
このワウに限った事ではありませんが、ほとんどのワウペダルはON時に位相が反転します。

この位相反転してしまう構造を反転しないようにモディファイします。

普通のワウの筐体なら内部に余裕スペースも広く

写真のように位相反転処置のボックスを組み込めます。
P1050839.jpg
このワウには全く余剰スペースが無いのでこのボックスが組み込めず、

ボックスを解体してほんの少しの余剰スペースを利用しながらなので大変でした。


BOSS MS-3
P1050602.jpg

今回のシステムでは5150Ⅱとの4ケーブルメソッドで使用します。

手元に届いてすぐにアンプと4ケーブルメソッドで結線し鳴らしてみました。

うーん、ディレイやリバーブの音がちゃっちぃ。。
P1050613.jpg
しかしこれはMS-3の問題では無くてアンプとの入出力の

インピーダンスが合わない事から起因する問題です。

取り扱い説明書のダイアグラムを見るとバッファが2つ内蔵されています。
MS-3ダイヤグラム_2
このハイインピーダンス入力の内蔵バッファ2つをインピーダンスMODしました。

これでMS-3の入出力全てローインピーダンスで統一されました。


PEAVEY 5150Ⅱ
P1050607.jpg
SCHON氏が長年愛用しているメインアンプです。

多くのチューブアンプはINPUTだけで無くエフェクトリターンもハイインピーダンスです。

MS-3との4ケーブルメソッドを完成させるにあたって

アンプのインプットとエフェクトリターンの2ヶ所にインピーダンスMODを施します。

4ケーブルメソッドシステムを構築する上で

この2ヶ所のインピーダンスマッチングは非常に重要です。

エフェクター全てをインピーダンスMODしても

この2ヶ所がノーマルのままですとその効果は半減してしまいます。

インピーダンスマッチングの効果が最も体感出来るのは

この2ヶ所と言っても過言ではありません。



システムの先頭にはPHC-VIC 30Vを配置しますので

ギターのハイインピーダンス信号はPHC-VIC 30Vでローインピーダンス化されます。
phc-vic 30v
これ以降はMS-3と5150Ⅱの入出力全てローインピーダンスで

インピーダンスマッチングし繫がれる事になります。

あとはボードに組み込んで完成です、ここまでの下準備が大変でもあり最も重要です。

ボード完成はまた次回ご紹介させていただきます。



この記事に関するお問い合わせやご相談は下記アドレスまで。

evaemis@power.email.ne.jp
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SCHON NEW SYSTEM BOARD 製作記 その①

新しいボードを組もうとお話を始めたのが6月末ごろです。

SCHON氏からの要望は端的で明確でした。

・基本はPEAVEY 5150Ⅱのアンプサウンド
・エフェクターはワウとディレイがあればOK
・エフェクターボードは可能な限り小さく

以上です。

しかしながらワウとディレイだけ置いてボードが完成するはずもありません。

アンプチャンネル切替と位相制御でラッチ信号が最低でも3系統必要です。

一番最初に浮かんだ機材はG-SYSTEMでしたが大きいので即NG。

次に FREE THE TONE ARC-53M か BOSS ES-5 or ES-8 を候補にしましたが、

結局使いたいエフェクターやその他機材を並べて行くと

やはりボードが大きくなりそうなのでこれもNG。

そこで BOSS MS-3 が候補に挙がり早速色々調べて行きました。

エフェクターをほとんど網羅し複合で使えて並べ替えも可能、

問題はラッチ信号が2系統しかない事でしたが

この点は RJM MINI AMP GIZMO を導入する事で解決。

ワウはMS-3内蔵ワウをエクスプレッションペダルで操作と考えましたが、

直感的に踏んで操作したいのとエクスプレッションペダルも大きいからイヤだと言う

ご本人の意向もあり小さいと言う理由だけでHOTONEのワウを選択。
soulpress_1.png

パワーサプライは小型で9V・12V・18V出力があり

全ての出力がアイソレーションされているFIREGLOW PPS-1を選択しました。
PPS-1.png

この時点でエフェクターボードを2階建てにするつもりでした。

本当に運よく6月末の時点でBOSS MS-3とPPS-1を調達する事が出来たので、

次にエフェクターボードを特注する為にボードの大きさを決める段階へ。

IMG_0062.jpg

実際に組み込むエフェクターを並べて操作性を確認しながらボードの大きさを決定します。

エフェクター搭載面は横幅40cm・奥行き30cm、

2階建てに必要な内寸高さは15cmでオーダーする事に。

ありがたいのは2階建てにする2階部分のトレイも一緒に製作してくれる所です。

エフェクターケースは10日ほどで完成、

エフェクターケースじゃなくてマイクでも入ってそうな見た目。
P1050711.jpg

以前のシステムボードと比べればその大きさの違いは一目瞭然です。
P1050636.jpg

ここまでで組み込みにあたり全て準備が整った形になりました。

ここから完璧な位相制御とインピーダンスマッチングのシステムを完成させる為に、

アンプとエフェクターに手を入れる段階です。

ダラダラ長くなりそうなので続きは次回の更新とさせていただきます。

システム製作にあたっての過程はSCHON氏に限らずご相談に来て頂ける方全て一緒です。

組み込みたい機材を全て持ち込まれて、さぁどうするかってお話の進め方が大半ですが、

今回の様に色々買い揃える前のコンセプト段階からのご相談も歓迎致します。


この記事に関するお問い合わせやご相談は下記アドレスまで。

evaemis@power.email.ne.jp

特注品「2CH Preamp」

P1050637.jpg

特注品エレアコ用2チャンネルプリアンプです。

使用ギターの搭載ピックアップはHIGHLANDER社のピエゾと、

内部に装着するコンデンサーマイクの2種類を搭載しているギターとの事。

2系統の入力を装備しピックアップの出力インピーダンス値を

踏まえ最適なインピーダンス値としています。

各ピックアップの音量と位相を別々にコントロール出来る様にしています。

トーン回路はBASS・MIDDLE・TREBLEに加えSHIFTコントロールも装備し、

マスターボリュームで音量を整えます。

アウトプットはバランス・アンバランスどちらも可能です。

ギター本体はお預かりしていなかったので各ピックアップの位相等まで調べていません。

以前製作させていただいた同様のエレアコプリアンプは製作前に、

各ピックアップの位相を調べた所サウンドホールにマウントされているピックアップは逆相、

外部コンデンサマイクは正相と事前に分かっていたので各入力に位相スイッチを装備しました。

詳細は過去記事をご参照下さい。

2way Preamp & トランス電源 特注品

2way Preamp 納品

折角異なるピックアップを搭載してアコースティックのニュアンスを

余す事無く伝えようとしても位相が異なり打ち消しあっては、

大事なミドルのふくよかな帯域や胴鳴り部分の太さが失われ台無しになりかねません。

エレアコのサウンドイメージはシャラーーーンと

煌びやかな部分のみが強調されているイメージですが、

ピックアップの特性を最大限引き出す事が出来れば

アコースティックの素晴らしいサウンドが存分に引き出されます。

EQだけイジるだけ音作りから一歩踏み出し位相とインピーダンスを考慮し、

エレアコ最大限のポテンシャルを引き出せるサウンドメイキングをご提案します。


ご紹介した特注品に関するご相談やお問い合わせは下記アドレスまで

evaemis@power.email.ne.jp

SCHON氏の新しいシステム

BOSS MS-3 と PEAVEY5150Ⅱを基軸に4ケーブルメソッドで新しいシステムを作ります。

アンプを送ってもらいMS-3も手元に来たのでそのまま繫いで鳴らしてみました。

P1050607.jpg

P1050613.jpg

ギター→ES-3INPUT→ES-3LOOP1SEND→5150INPUT→5150SEND→

→ES-3LOOP1RETURN→ES-3OUTPUT→5150RETURN

「おー良い!」とファーストインパクトは上々でしたが色々イジってみると、

ディレイやリバーブをいくら設定してみてもちゃっちくてスカスカ。

やっぱりアンプのINPUTもRETURNもノーマルのままのHi-Z値だからこんなもんですね。

次に試したかったのがアンプのマスターボリュームを上げて

PATCH LEVELで音量を下げて適正音量に出来るか。

これは無理でした。

50%くらいに下げてもほとんど音量が下がらず

20%付近から急激に音量が下がるけど使える音ではありません。

ならLOOP3にBackingerPROを入れて音量コントロールを試みてみました。
bs_pro.gif

P1050605.jpg

マスターボリュームを6位まで上げてBackingerPROで音量を下げてみる。

やっぱり良いです。クリーンにハリが出て押し出し感も断然強くなります。

マスターボリュームが2~4位じゃこの感じにならないし4だともう爆音です。

BackingerPRO使わない時はLOOP3をオフにすればいいだけです。

基本この構成で行こうと思います。

アンプとMS-3はこれからインピーダンスMODして

MS-3⇔5150Ⅱ間のインピーダンスマッチングを完璧にします。

システム先頭には新製品のPHC-VIC 30V EXTを組み込みます。

アンプチャンネルを切り替えて起こる位相反転にも同時に対処出来ます。

MS-3とアンプのインピーダンスMODが終わったら次の段階に進みます。

1個残ったLOOPを何に使うかと全体のレイアウトです。

出来るだけミニマムにしてほしいとの強いご希望ですので

レイアウトを決めてからボードサイズを割り出します。


YOUTUBEにSCHON氏の過去のシステムの

変遷がわかる動画を上げていますのでご興味ある方はチェックしてみて下さい。

新しいシステムが完成したら新しい動画を撮ってもらおうと思います。


システム製作が次の段階に進んだらまたブログで紹介させていただきます。

この記事に関するお問い合わせ等は下記アドレスまで。

evaemis@power.email.ne.jp

FENDER HOTROD DELUXE エフェクター内蔵 インピーダンスMOD、その他

FENDER HOTROD DELUXE 人気のチューブアンプです。

今回はエフェクターを内蔵してほしいとのご依頼から始まりました。

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内蔵したいというエフェクターは「HIWATT CUSTOM TUBE OVERDRIVE」
HIWT-TBOVRD-2.jpg

クリーンチャンネルとこのエフェクターの組み合わせが気に入っているとの事。

送られてきたアンプとエフェクターを弾いてみて「なるほど」と思える組み合わせでした。

立ち上がりが鋭く音圧があり気持ちの良いクランチサウンド。

アンプのドライブチャンネルでは出せない音なので、内蔵に向けて色々調べてみました。

このアンプ、クリーンチャンネルは逆相、ドライブチャンネルは正相です。

エフェクターの方はONすると逆相になります。

お使いのギターが正相なのでエフェクターONの時は出音が正相になる。

ギター(正相)→エフェクターON(逆相)→アンプクリーンチャンネル(逆相)=出音正相

エフェクターOFFの時は逆相でプレイされていたのかなと思ったのですが、

お使いのクリーンブースターがONすると逆相になります。

ギター(正相)→クリーンブースター(逆相)→アンプクリーンチャンネル(逆相)=出音正相

逆相になってしまうエフェクターふたつをうまく切替ながら

出音の位相をコントロールしていた事になります。

位相に関する知識は全く無かったそうなので感覚だけでうまく使いコナしてたんですね。


さて内蔵にするにあたってエフェクターONで逆相は対処しておかなくてはならないのと、

エフェクターON/OFFした際のインピーダンスマッチングも考えなくてはいけません。

ローインピーダンス入力のみでよければ簡単でエフェクターとアンプを

それぞれインピーダンスMODしてLo-Z入力専用にすれば解決ですが、

ギター直でも使うハイインピーダンス入力も残すので工夫が必要です。

P1050482.jpg

INPUT①をLo-Z入力専用、INPUT②をHi-Z入力用とし、

ジャックの差し替えで動作するインピーダンス切替回路を製作して対応しました。

エフェクター電源もアンプから専用電源を取り出しDC12Vにて作動させています。

これによりLo-Z入力時はHIWATTエフェクターはただ内蔵されただけで無く、

より太くガツンと歪むようになります。

Hi-Z入力時もHIWATTエフェクターON時はエフェクター⇔アンプ間の

インピーダンスがマッチングする様回路設計していますので、

以前のようにエフェクターとしてボードで使っていた時より断然良くなっています。


エフェクター本体は筐体内部側面に固定しました。
P1050479.jpg

位相とインピーダンスマッチングの次に難題だったのがエフェクターのコントロール系です。

当初はアンプのドライブチャンネルも使える前提でエフェクターのON/OFFのみ

フットスイッチを使ってコントロールするつもりでした。

しかしドライブチャンネルは全く使えなくても構わないので

エフェクターのコントロールツマミふたつを

アンプコントロールパネルで使える様にしてほしいとの追加依頼。

それに加えフットスイッチを使わない時はコントロールパネルにある

「CHANNEL SELECT」スイッチにてエフェクターのON/OFF出来る様に、

エフェクターONの時はコントロールパネルの

ドライブチャンネル用LEDを連動させて視認出来る様にです。

P1050484.jpg

これでエフェクターの「DRIVE」コントロールはアンプの「DRIVE」ツマミで、

エフェクターの「LEVEL」コントロールはアンプの

「MASTER」ツマミでそれぞれ操作可能になりました。

アンプのEQは元々クリーン・ドライブチャンネル共用なので

クリーンチャンネルのみで使用出来ます。

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エフェクターの「TONE」は元々センター固定なのでそのままにしてあります。

これでエフェクター内蔵に関する位相・インピーダンス・操作系のご要望はクリアしました。


次にこちらからのご提案でクリーンチャンネルをHIWATTエフェクターに負けない位、

立ち上がり鋭く、高域は先細りする事無く煌びやかに、

中域は音像を保ちつつコントロール幅を広げ、

低域は太さを残しつつタイトになるようEQシフト改造を施しました。


ドライブチャンネルを捨てる英断には驚きましたが、

コントロール系もスッキリ纏まりサウンドと実用性が伴う結果となりました。

アンプをご返送後「音は完璧です」とご連絡いただけました。

東京⇔大阪間のやり取りではありましたが改造の目的が非常に明確でしたので、

お預かりからモディファイ完了までスムーズに終える事が出来ました。


ご紹介したモディファイのご相談やお問い合わせは下記アドレスまで

evaemis@power.email.ne.jp
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Author:evaemis
大阪でオリジナルエフェクターやエフェクトボード製作を手掛けるEVA電子楽器サービスです。

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