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新製品「FT-30V Final Trimer 30V」のご紹介

新製品「FT-30V Final Trimer 定価38,000円税別」のご紹介です。

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当社に問い合わせで特に多いのが「アンプセンドリターンを使った時の音ヤセ問題」です。

この音ヤセはローインピーダンス信号がハイインピーダンス入力に入った時に起こります。

※ローインピーダンス=Lo-Z、ハイインピーダンス=Hi-Zと表記します

アンプセンド信号(Lo-Z出力)→エフェクター(Hi-Z入力・Lo-Z出力)→アンプリターン(Hi-Z入力)

この信号の流れを見るとエフェクター入力部とリターン入力部2か所で音ヤセが起こります。

これまではエフェクターとアンプリターン入力をLo-Z専用入力に改造するインピーダンスMODで対処していました。

これで問題は解決なのですがエフェクターやアンプを改造する事に抵抗を感じる方は多くいらっしゃいます。

特にハイエンド・ブティック系アンプは改造するとリセールが下がってしまうデメリットも大きいでしょう。

結局問題の根本はインピーダンスの不整合(アンマッチ)です。

FT-30Vはアンプセンドやエフェクターアウトプットとのインピーダンスと、

FT-30V出力とアンプリターンインピーダンスの両方をマッチングさせる事が出来ます。

(センドリターンにエフェクターを使った場合のエフェクター入力部分のインピーダンス問題は残ります)

FT30V入力部はインピーダンスを無段階に可変出来るVIC(Variable Impedance Control)機能を装備しています。

エフェクター出力インピーダンスは低い物で40Ω、平均600Ω~1kΩです。

アンプセンド出力はエフェクターと同じ程度のインピーダンスから高い物は数十kΩまで幅広く混在します。

その40Ω~数十kΩの範囲をカバーするにはVIC機能が必要でした。

左一杯の位置で一番低い値、右に回して行くと入力インピーダンスが高くなって行き最大値は100kΩです。

左一杯の位置はインピーダンスがかなり低いので音量が下がりますが異常ではありません、

9時~10時辺りでエフェクター出力インピーダンスとマッチングし始めます、

鳴らす環境や音量で聞こえ方が変わりますので弾いていて気持ちの良い位置で止めればOKです。

インピーダンスが低いと低音が良く出ている様に聞こえますが倍音感が薄れ重い音になりがちです。

右に開いていくと徐々に高域成分が豊富になり良い塩梅の位置がすぐみつかるでしょう。

エフェクター個々のインピーダンス問題はエフェクターをインピーダンスMODするか、

ラック空間系などはローインピーダンス入力の物も多く存在しますので試してみるのもいいかもしれません。

(入力インピーダンス値が100kΩ以下を目安として下さい)

比較的入手し易い機種はTC ElectronicのG-MAJOR・G-SYSTEM・G-SHARP・NOVA SYSTEMなどが挙げられます。

完璧にインピーダンスマッチングした空間系は深みと奥行が格段に良くなります、

いくらエフェクターをとっかえひっかえしても得られなかった音色の変化ではどうにもならない部分が解決します。

さてこのFT-30Vのもうひとつの機能であるTRIMER部、こちらの方が目玉機能と言えるでしょう。

EVA製品で以前から「FinalTrimer」がありましたがそのTRIMER部分の音質に磨きを掛け

アンプリターンとのインピーダンスマッチングを実現しました。

TRIMER機能とはセンドリターンに入れて使うアンプのアッテネーターです。

真空管アンプはフルテンにしてこそ真価が発揮される事は周知の事実ですが、

それを許す環境はRECブースや防音室に限られます。

例えば自宅に防音室を持つ恵まれた環境を持った方でも

真空管アンプフルテンの音量を長時間聞いていると耳が悲鳴を上げるでしょう。

FT-30Vはアンプをフルテンにして得られる倍音感や太さを保ったまま音量を適正に下げる事の出来るアイテムです。

アンプボリュームを下げて失われるのは低音や高音ではありません、太さと倍音です。

太さはアンプリターンとのインピーダンスマッチングで解決します、

倍音部分は新開発の内蔵TRIMERアンプで極自然に補正します。

アンプセンドリターンにFT-30Vを接続しFT-30VのTRIMERレベルを左一杯音量最小にセットしアンプ電源を投入、

マスターボリュームをフルテンにしてTRIMERレベルを徐々に上げ適正音量にセットして下さい。

豊富な倍音を持ったアンプならこれが自分のアンプかと思えるくらいサウンドが豹変するでしょう。

アンプ手前でいくらブーストしても得られなかった倍音感は

アンプ本来のドライブサウンドを引き出しスタジオやライブで使える音量で実現します。

そんなに歪ませていないのにかっこよく歪んで聞こえるドライブサウンドです。

クリーンやクランチもハリが出て初速が速くなり小音量では出なかったキラキラした倍音が得られます。

アンプ前段で使っているエフェクターのノリも変わってくるはずです、

エフェクターの新たな一面が発見出来るかもしれません。

次に自分のアンプにはセンドリターンが付いていないが

アンプをクリーンセッティングで使っている方にお勧め出来る点があります。

アンプ前段のエフェクターボード最後尾にセットしアンプにプラグインして下さい。

エフェクターボード最後尾にセットする事でFT-30Vとアンプインプット間のインピーダンスがマッチングします。

TRIMERレベルを最小位置にセットしアンプマスターボリュームを

フルテンにしてTRIMERレベルで適正音量に調整してみて下さい。

アンプボリュームが1~4付近の位置では得られなかった太く倍音豊かなサウンドになるはずです。

この使用方法はベースアンプにも有効です。

またラックプリアンプとパワーアンプのシステムでもパワーアンプ手前にFT-30Vを接続し

パワーアンプボリュームを上げて使用する事が出来ます。

良いアンプはボリューム位置によって変わる豊かな表情を持っています、

ボリュームを上げれば上げる程刻々と表情は変化していきます。

アッテネーターでお悩みの方は今までさんざん色々なアッテネーターを試して来た事かと思います。

ブログ管理人も色んなアッテネーターや

新しい機器ではOXまで試してきましたが満足行くサウンドは得られませんでした。

アンプでドライブさせるにはセンドリターンが必要と言う足枷はありますが

是非お試しいただきたい新機軸のアイテムです。


下記におそらく今後質問されるであろう事項を記しておきます。

①アンプボリュームをフルテンする事によって真空管寿命は縮まりますか?

いいえアンプボリュームで下げるかFT-30Vで下げるかの違いがあるだけなので真空管寿命は変わりません。

②自宅のベッドルームでも使える音量で良い音はしますか?

EVA製品全般に言える事ですがスタジオやライブで機材の本領を発揮させる事が目的ですので保証は出来ません。

ただ試験ではハイゲインサウンドならかなり小音量でも良い音が出る印象は得られました。

クリーンやクランチのカツーンといった速いアタック感はそこそこの音量を出さないと得られません。

③電池駆動は可能ですか?

いいえ外部電源のみです。

センターマイナス2.1ΦDC9V~18V 100mA以上を供給する事で内部電源回路が30Vまで昇圧し安定動作します。

④完全にボリュームゼロになりませんが故障ですか?

FT-30Vの前後に何を繋ぐかにもよりますがTRIMERレベルを

左一杯に回し切っても音が漏れる場合がありますが故障ではありません。

⑤アンプボリュームは必ずフルテンにしないといけませんか?

いいえ出せる音量環境でアンプボリュームとTRIMERレベルの開度は変わります。

アンプボリュームをフルテンから絞りつつTRIMERボリュームを上げる方がいい場合もあります。

⑥ギターを直接FT-30Vに入力して使えますか?

いいえFT-30Vはローインピーダンス入力専用です、

アンプ前段で使用する場合はバッファやエフェクターを通過させたローインピーダンス信号を入力させてお使い下さい。


その他質問があれば下記メールアドレスまでご連絡下さい。

ご自身のシステムに導入するべきかなどはシステム詳細を教えていただければ回答させていただきます。

その場合使用するエフェクター・アンプ等可能な限り教えて下さい。

evaemis@power.email.ne.jp
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アンプチャンネルの異なる位相を揃える改造

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FENDER HOTROD DELUXE 人気のミドルクラス真空管アンプです。

モディファイ依頼を受けたこのアンプに新たな試みの改造を取り入れました。
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このアンプには「NORMAL」「DRIVE」と2チャンネル装備しフットスイッチで切替が可能です。

問題は「NORMAL」と「DRIVE」チャンネルの位相が異なる事です。

この問題はほぼ全てのマルチチャンネルアンプが抱える現象でこのアンプに限った話ではありません。

このアンプは「NORMAL」チャンネルが「逆相」で「DRIVE」チャンネルが「正相」です。
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多くのフェンダーシングルコイルギターの位相は「正相」ですのでこのアンプと組み合わせた場合

フェンダーストラト(正相)→NORMALチャンネル(逆相)=出音(逆相

フェンダーストラト(正相)→DRIVEチャンネル(正相)=出音(正相

ギブソンレスポールに代表されるハムバッカーギターは「逆相」なので出音の結果は逆になります。

ギブソンレスポール(逆相)→NORMALチャンネル(逆相)=出音(正相逆の逆は正相になります

ギブソンレスポール(逆相)→DRIVEチャンネル(正相)=出音(逆相

この出音の位相問題もどちらかのチャンネルしか使わないなら当社のスタビライザーの様に、

位相を切り替える事が出来るアイテムがあれば解決します。

しかしフットスイッチでチャンネルを使い分けるとなると大変です。

演奏中に位相スイッチを切り替える事は現実的ではありません。

今まではラッチ信号で位相を切り替える事の出来るスタビライザーで対処していました。

SSPH-HG2 30V EXT-CONTROL
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この方法だとラッチ信号をコントロールするスイッチングシステムが別途必要になります。

複数のラッチ信号でアンプチャンネルと位相を同時に制御出来る様にもなります。

多数エフェクターを並べるプレーヤーならそれでいいかもしれませんが、

ギターとオーバードライブとアンプみたいなシンプルなシステムに

わざわざスイッチングシステム導入は面倒でボードも巨大化してしまいます。

前置きが長くなりましたがチャンネルを切り替えても位相が変わらない様にする改造を施したのです。

アンプの音質や質感を変えずに位相を揃える新回路が実用化出来ました。

これはアンプ基盤に直接組み込む回路ですのでアンプそのものをお預りし改造する必要があります。

今回のHOTRODは「DRIVE」チャンネルに回路を組み込み「NORMAL」「DRIVE」共に逆相で揃えました。

よく勘違いされるんですがギター・エフェクター・アンプなどの個別の位相は正相でも逆相でもいいんです。

色々組み合わせてキャビから出ている音が「逆相」だと他の楽器と混ざった時に色々問題が発生します。

バンドで音作りする前にまず位相を合わせる所からスタートしてみましょう。

少なくともバンド内で自分の楽器の音ヌケに困る事は無くなります。

以前バンドをやっていた時に位相の事を知りマイアンプ(5150Ⅱ)を調べたところ

クリーン・クランチチャンネルが正相でリードチャンネルが逆相が判明し

当時演奏中にアンプチャンネル位相を制御する方法がなかったので

マイアンプを持ち込む事をやめていた時期がありました。

わざわざ苦労して重いアンプをライブハウスに持ち込んで逆相で演奏するバカバカしさに気付いたからです。

それからアンプ専用位相コントロールフットスイッチを製作から始まり、

ラッチで位相コントロールするようになり随分出音の位相コントロールは楽になりました。

十数年経ちようやく「音質」「質感」を変えずに位相を揃えるアンプ改造まで辿り着きました。

これで最小システム、ギターとアンプだけでも常に正相でプレイ出来る環境を整える事が出来ました。

アンプ同位相改造は1チャンネルあたり20,000円~です。

例えば5150Ⅱの様にクリーン・クランチが同じチャンネルなら改造は1チャンネルの費用で済みます。

クリーン・クランチ・リード等切り替える事に出来るアンプで位相が変わらないアンプはほとんどありません。

今まで調べた限りほんの数台だけです。

せっかくならストレスフリーでアンプの能力を全て発揮出来る様にしてあげては如何でしょうか。

このブログに関するお問い合わせは下記メールアドレスまで。

evaemis@power.email.ne.jp

何故4ケーブルメソッドがうまく行かないのか

4ケーブルメソッド

ギターとマルチエフェクターとアンプを4本のシールドで繋ぐ事から来た語源だそうです。

タイトルの「うまく行かない」は音が出ないなどのトラブルの意味ではありません。

「出来る事が多く一見理想のシステムに思えるが肝心の音が理想と程遠い」です。

では何故そう言う現象が起こるのか?

ほぼ全てのエフェクターとアンプの入力はパッシブギターのハイインピーダンス信号を

受けるためにハイインピーダンス入力で設計製作されているからです。

※アンプやマルチエフェクターのリターンも含む

エフェクターを通過するとハイインピーダンス信号がローインピーダンスに変換されます。

(以下ハイインピーダンスをHi-Z、ローインピーダンスをLo-Zと表記します)

その変換されたLo-Z出力が次の受け口(エフェクターまたはアンプ)であるHi-Z入力に入る。

この時点でギタリストとベーシストを永遠に悩ませる「音ヤセ」が起こります。

アナログエフェクターの場合は「音ヤセ」だけで済みますが、

マルチエフェクター等デジタルエフェクターは楽器信号がA/D→D/A変換されるので音質変化も著しい。

(A/Dアナログ→デジタル変換・D/Aデジタル→アナログ変換)

では普通にマルチエフェクターとアンプを組み合わせた4ケーブルメソッドの信号の流れをご覧下さい。

何もしない状態

インピーダンスが合っているのはギターとエフェクターインプットのみです。

Lo-Z信号の出力は水道管、入力口であるリターンはHi-Z受け土管サイズで表しました。

Lo-Z信号を水道管で強く押し出しても受け口が土管なのでいくら押し出しても信号がダダ漏れです。

例える為にGT-1000を上げていますがKEMPERやFRACTALその他マルチでも同じです。

これではまともに鳴るはずがありません。

EVA電子ではこの根本的な問題点を解決する為に2014年からインピーダンスMODを開始しました。

Lo-Z信号を受ける入力口全てをHi-Z受けからLo-Z受けに改造する事を呼称しています。

更にマルチエフェクターの性能をもっと引き出す為に

スタビライザーとの組み合わせを推奨し現在までに数多くモディファイを行ってきました。

スタビライザーが非常に繊細で微弱なHi-Z信号を凝縮し

耐ノイズ性に優れた強力なLo-Z信号に変換しエフェクターへ送り込みます。

スタビライザーと組み合わせ各所インピーダンスマッチングした理想の信号の流れが以下の通りです。

完璧マッチング

ギターシグナルがどの箇所でも劣化する事なくアンプからアウトプットする事が出来ます。

ここまで機材をセットアップする事が出来ればその出音に驚かれる事は間違いないです。

「エフェクターのモディファイだけじゃダメなのか?」

FXだけMOD

音ヤセが最も顕著に感じられる箇所はアンプのインプットとリターンです。

エフェクターだけモディファイしてもAMP SEND→FX RETURNの1か所しかマッチングしません。

もちろんやらないよりはやった方がいいのですが効果の体感度はかなり落ちますし、

それなら4ケーブルメソッドを諦めてマルチの出力を卓へ送った方がよほど効果的です。

またアンプエフェクトループを使うと音ヤセが酷いのでエフェクターを

インピーダンスMODしてほしいと言う相談も非常に多いのですが、

結局アンプに手を入れない限り根本解決はしません。

ミキサーを入れて並列にするとか。

結局ミキサーのINPUTもRETURNもHi-Z入力なので余計に音ヤセの箇所が増えるだけです。

イコライザーを入れて音質を補正するとか。

無くなってしまった信号はEQでいくら上げても復活しません。

そんな事で解決するならアンプEQやマルチエフェクター内蔵EQでなんとかなってるはずです。

結局エフェクターとアンプに手を入れてスタビライザーと組み合わせる方法が一番安上がりです。

マルチエフェクターインピーダンスMOD費用 15,000円~20,000円

アンプ INPUT&RETURNインピーダンスMOD費用 25,000円~35,000円
※アンプによってこの価格帯で出来ない場合もありますのであくまで目安として下さい

スタビライザー購入費用 25,000円~35,000円

だいたい65,000円~90,000円ほどの予算です。

同時に出音の位相も合わせる事が出来て全くストレスの無いシステムの完成です。

ここで初めて「音作り」と「練習」に集中する事が出来ます。

新製品「High Grade SoundStabilizerⅢ SSPH-HG2 30V Hi-Z」

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この製品は当社製品の「SSPH-HG2 30V」の出力をハイインピーダンス仕様にした製品です。

ここではバッファとは何かや、

ハイインピーダンスとローインピーダンスの違い、

バランス・アンバランスについての詳しい説明は割愛し、

「High Grade SoundStabilizerⅢ SSPH-HG2 30V Hi-Z」を

KEMPER(STAGEを除く)やFRACTAL AXE-FXⅢで使用し体感出来た効果を雑多に書き出します。

これらの機種は今まで音質改善するには本体を改造しスタビライザーと組み合わせ

ローインピーダンスでマッチングさせる方法しかありませんでした。

この方法がベストな方法であると言う考えは変えていませんが、

高価な機材を改造すると言う手段はメーカー保証やリセールを考えると

どうしても手が出せないと言う方も多くいらっしゃいました。

そこでせっかくのバランス入力を使わない手はないし

ハイインピーダンスでマッチングさせたらどうだろうかと思いついた次第です。

詳しく書くとキリが無いので説明は省きますが

当社製品のインピーダンスコンバーターやファイナルスタビライザーを使って

ハイインピーダンスマッチングさせるのとは出音が全く違い、ここに書き出す効果は出せません。

KEMPER

オルタナティブインプットはバランス入力です。

これを最大限活かしたいと思いました。

スタビライザーとオルタナティブインプットをTRSケーブルで接続します。

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音を出した瞬間に効果が体感出来ます。

アタックが明らかに明瞭になり、KEMPER特有のコンプレッションによる音の平坦さが改善されます。

より実機に近いピッキングダイナミクスが得られます。この効果は音の立体感や音のコシに直結します。

特にクリーンとクランチサウンドでは初速の遅さなどの不満がかなり改善されたと感じました。

ハイゲインはあまり歪み過ぎているリグでは違いが分かりにくいかもしれませんが、

ザクザク刻むリフやソロなどアタックが明瞭になった効果で弾く楽しさが倍増するのではないかと思います。

いずれにせよKEMPERは無料リグだけでも数万存在します。

使えるリグとそうでないリグがはっきりしますので取捨選択がし易くなるのではないでしょうか。

また有償リグを色々試したけど中々しっくり来ないと言う方は是非導入してみて下さい。

KEMPERでスタビライザー有無の比較をした動画です。

音色で違いを聞き分けようとすると違いがわかり難いかもしれませんが、

太さやタッチ・グリッサンドなどのニュアンス部分で大きく違ってきます。

弾きて曰く「無いとニュアンスが出ないので弾けなくなる」との事でした。

後半部分は細切れにし違いを分かり易くしてみましたので是非最後までご覧下さい。


フリーで弾いてもらったギターキャビネットから出ている音です。

KEMPER特有のコンプレッションも無く弾き心地もサウンドもアンプそのものです。



FRACTAL AXE-FXⅢ

AXE-FXⅡ以降は背面インプットがバランス入力ですのでTRSケーブルを使ってスタビライザーと接続します。

まだ短時間で使ったインプレッションしかいただいてませんが、

繋いだ瞬間サウンドの生々しさが全然違う、

外して使うと明らかにタッチやニュアンスの再現度に物足りなさを感じたとの事でした。

プロセッサーが非常に優秀なので豊富な情報量を本体に送れば送るほど

サウンドに反映してくれるので効果が体感し易いと言えます。

普通に直列接続したエフェクターボード

SSPH-HG2は30Vで動作し圧倒的なヘッドルームを持ったヘッドアンプが内蔵されています。

ギターの微弱な信号を余す事無く吸収し次の機器に伝達します。

圧倒的な情報量がインピーダンスマッチングした状態で送り込まれる効果は予想以上でした。

驚く様な音の太さとタッチやニュアンスの再現度向上はもちろんボリュームやトーンの効きまで良くなります。

とかくバッファは音色が好みに合うか合わないかで判断しがちですが、

この効果はその判断に一石を投じるアイテムになるのではないかと思いました。


また色々検証が済み次第追記していくようにします。

KEMPERとFRACTALは比較音源も予定していますので順次公開して行きます。

商品に関するお問い合わせは下記アドレスまで

evaemis@power.email.ne.jp




「アンプ改造のご紹介 その⑧」

Suhr Bella
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「サウンドシステムとチューブアンプのベストマッチを追求して導き出されたペアリングコンセプト、

システムポテンシャルを全開まで引き出すプラットフォーム型アンプ Bella」

なるほど、持ち込まれて最初に音を出した感想が「素直なアンプ」でした。

音にクセや偏った帯域も無くコンセプト通りのサウンド。

この素直さを残しつつ音を立体的に操れるよう手を入れました。

スピーカーを純正からELECTRO VOICE EVM-12Sへ交換もご希望でした。

コントロールはVOLUME/TREBLE/BASS/PRESENCEのみと至ってシンプル。

改造メニューは以下の通り。

・インピーダンスMOD 製品コンセプトからしてアン直はしない、
割り切ってINPUTはローインピーダンス専用に。
RETURN入力のインピーダンスもエフェクターにマッチングするよう見直しました。

・EQシフトとMIDDLE追加
EQの突いている周波数をより音楽的な効きへと変更、
MIDDLEは特定の周波数をブーストするのではなく上げていくと美味しい中域が前へ出る感じに。
各EQの効きはキビキビと働くように変化しており素早く狙ったサウンドに追い込めます。

・SHIFTコントロール追加
EQでセッティングした音色はそのままに音の重心を上下出来るコントロール。
ローエンドがしっかり再生されるEVM-12S搭載を見越してのご提案でした。

KANTER搭載
正相信号のみをブースト出来る特殊なブースターです。
ブースト量は僅かMAX3dbですがツマミ10時程度の位置、
ブースト量で言うとj若干1db程度でも驚きの効果が得られます。
音が立体的に変化しスピーカーの口径が大きくなって行く様な感覚は唯一無二の効果です。

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仕上げはキャビネット強化。

スピーカー最大の敵は振動です。

キャビネットが見た目にガタガタ動く訳ではありませんが、

音量が上がるにつれスピーカーが起こす微振動はキャビネットに伝わり

低音を奪い中域を濁らせ高域に歪みを発生させます。

キャビネットの徹底的に排除し振動するのはスピーカーコーンの前後ストロークのみ。

クリーンはよりクリーンに、

ドライブサウンドは余分なスピーカーディストーションを排除したピュアなドライブサウンドへ変化します。

大きな音にした時に耳障りな帯域が生まれるのは余分な振動が原因のひとつです。
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スピーカーケーブルをORBへ交換
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完成後の音出しでもコンセプト通り基本のキャラクターは変えず、

音の出方が自在にコントロール出来る様になり

スケールの大きい奥行のあるサウンドへと変貌しました。

お引渡ししてから時間は経っていますが仕上がりにはご満足いただけいるようです。

Suhrのアンプは基本設計がしっかりしていて造りも良いので手の入れ甲斐があります。

昔OD-100にインピーダンスMODだけやった事がありましたが

今ならもっとブラッシュアップして新たなサウンドが構築出来るでしょうね。

良いアンプはそれだけ音色以外の伸びしろが大きいのだと思います。


この記事に関するお問い合わせやご相談は下記アドレスまで。

evaemis@power.email.ne.jp
プロフィール

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Author:evaemis
大阪でオリジナルエフェクターやエフェクトボード製作を手掛けるEVA電子楽器サービスです。

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